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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎の告白(1991/日)

義足のエノケンの舞台を観るのも、同じような緊張感があったに違いない。
寒山

**ネタバレ注意**
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満男・泉の旅も三度目、手を変え品を変えの無理矢理感漂い、泉の周辺事情も平均点。不採用でしかないのに高校生を名古屋から呼び出す酷い会社(山野楽器と実名だしていいのか)などあるだろうか。今回は若いふたりの物語は詰まらない。前半は杉山とく子の味な婆さんが何とか持たせている。

それが吉田日出子登場で突然に盛り上がる。私見でも吉田はリリーと春川ますみを除けば寅に一番似合っている。語られる10年前の恋物語。この叔父さんなら地方にこんな話のひとつやふたつ埋まっているだろうというリアリティ。一夜はなんと桃色ライトの清順美学。味のある会話。邪魔する満男の転倒アクションと河原での的確な寅さん評。恋する無様さの賞賛。いい感じの小品。収束の徳山が相変わらず邪魔だが無視する。

本作以降、渥美清は癌に犯されながらの出演。糖尿病の太宰久雄もやつれが目立つ。これも喜劇。義足のエノケンの舞台を観るのも、同じような緊張感があったに違いない。晩年の喜劇人とは、このように人生を語るものなのか。

(評価:★4)

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