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[コメント] 舞姫(1951/日)

よくあるつまらないメロドラマに余りにもよく似たメロドラマ。『山の音』といい本作といい、ナルセと川端は相性悪い。エロが画面に出ないせいだろう。
寒山

**ネタバレ注意**
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山村聰のイヤミな亭主は前年の『宗方姉妹』が想起されるが、あの突き抜けた造形に対して本作は余りにも微温的。戦前の栄光引きずる男、とは川端と新藤の価値観が衝突する処だろうに、新藤は対決を避けて適当に収めてしまっている印象。家族団欒で貞操帯の話題持ち出す辺りでついに来たかと期待させるが、尻切れトンボに終わる。

その他、二本柳寛見明凡太郎も類型的なエピソードのつまみ食いで印象不鮮明。バレエから浅草ストリップに転身する大谷伶子など、ナルセの作風では使いようがなかったのだろう。最悪なのは岡田茉利子と再会した途端に死んじゃう余りにもメロドラマな大川平八郎。本作がデヴューの岡田茉利子は後年の芸達者が信じられないほどイモだが、娘役なんだからこれでいいのかも知れない。高峰三枝子は何もできないままに終わった印象。

結局、本作で価値高いのは本邦バレエの偉人である谷桃子の舞台が記録されたことだろう。私的ベストショットは「パガニーニの幻想」の舞台におけるナルセらしからぬクレーン急降下。当時はアンドゥトロワじゃなくワンツースリーとカウントしていたのが発見。キャメラは微かなズームイン・アウトが残っている。

(評価:★2)

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