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[コメント] 甘い生活(1960/伊=仏)

英語とイタリア語のチャンポンが頻発、都市化というよりアヌーク・エーメに代表されるアメリカナイズへの恍惚と不安が綴られているのだろう。風船使いのピエロが心に残り、収束は力がある。
寒山

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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戦後はどの国も(イギリスでさえ)アメリカに喰わせて貰ったのだ、愛憎絡み合うのはどこでも同じなのだろう。しかし貴族が没落もせず幽霊屋敷巡りなどしているのは本邦と決定的に違う処で興味深い。

パパラッチやマリア復活など映像報道への批評は、ゴダールらの手放しの映画愛への批評でもあっただろうか。『8 1/2』に出てくる嫌味な批評家はゴダールそっくりだから、そんなことを考えてしまう。ともあれ、映像報道への批評は『ローマ』で先鋭化されて実を結ぶことになる。本作はその端緒であり、物語のなかに収まっている処がまだ過渡期という印象が残る。

父親役、なんて俳優だろう。『8 1/2』でマストロヤンニの父親役で出演されている方と同じ俳優さんですね。彼の件も印象に残る。一方、有名なランチキ騒ぎの数々は、フェリーニならもっとやってくれるだろうに、もうひとつと思うが、若くして頽廃してしまったという収束の諦念は強烈だった。少女の微笑みは古き良きイタリアの象徴、と解するのは復古趣味で避けたいが、アメリカナイズとの対比から、フェリーニならそう考えていたのかも知れず。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ゑぎ けにろん[*]

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