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[コメント] 続・荒野の用心棒(1966/伊=スペイン)

ぬかるんだ町は『シェーン』からの影響という意見もあるが、泥濘の量から考えると『スポイラース』や『アラスカ魂』などのアラスカを舞台にした西部劇を参考にしたのではないか。北のアラスカと南のメキシコがこんなところで繋がるというのも何とも面白い。
Sigenoriyuki

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







例えば、冒頭ジャンゴ(フランコ・ネロ)がマリア(ロレダーナ・ヌシアック)を救うためにメキシコ人一味を撃ったと見せかけて実はジャクソン一味が撃っていたという場面や金塊を持ち出そうと馬車に棺桶を積むジャンゴが敵に見つかって銃を突きつけられたと見せかけて実はマリアだったという場面。

有名な棺桶から機関銃を取り出す場面やラストの十字架撃ちもそうだが、こういった場面では普通こうなるだろうという観客の予想からわざとずらすこと、あるいは観客が想像もできないような場面を繋ぐことで面白味を出したり、あっと言わせるような効果を演出している。

またジャンゴがジャクソン一味の前に初めて姿を見せる場面でジャンゴの足元から顔まで上にパンしてみせる演出だったり、ラストの奥にジャンゴ、手前に十字架と血に濡れた拳銃を映した構図は単純にかっこいい。

セルジオ・コルブッチは大した監督だとは思わないし、この映画も決して傑作や名作と呼ばれるような作品だとは思わない。しかし、ひたすら観客を楽しませようと考え抜かれているところが好感が持てる。

(評価:★4)

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