コメンテータ
ランキング
HELP

濡れ鼠さんのコメント: 更新順

★5ジェラシー(2013/仏)最良のロメールやホンサンスにも遜色のないボヘミアン風恋愛コメディ(!)の傑作。常により多くの光と見晴らしを求めてモノクロの街頭を渉猟する夜蛾のあえかな玲瓏。アンジュ・ガルディアンとしての愛娘の存在が効いている。神の視点ならぬ天使の視点9/10[投票]
★4眠りなき街(1953/米)レールの上の毎日に嫌気がさした男と年々夢が遠のく一方の下積み暮らしに希望を失う女。そんな二人の落着きのない心が再び自分のもとへ戻る日を辛抱強く待つもう一組の男女。そこに悪魔の奸計が働いてお決まりの悲劇を手繰り寄せる。他人事と思えないこの因果[投票]
★4デモンズ・キラー 美人モデル猟奇連続殺人(1987/伊)ストーキング、暴行、凌辱、水責め、絞首、滅多刺し・・愛の代償行為としての殺人とその前戯の芸術化。愛情とセックスを結び付けられないマンディアルグ的不能者のためのフェチ映像集。艶めかしくもおぞましい愛死のイメージが田園都市の宵闇に充満する [投票]
★4無法の王者ジェシイ・ジェイムス(1957/米)不思議にもどこかエイリアンの伏勢を連想させるものがある敵陣でのシュートアウトだけでも一見の価値がある(至る所から現れる銃口、燃え盛る荷車によるバリケード、飾り窓を破っての強行突破)。えらく邀撃への準備がいい町民たちが次々と退路を断つ 7/10[投票]
★4目撃(1997/米)やはり悪役が大統領というのに無理があった。これが(ハメット風に)地方の知事ぐらいだったらまだ収拾がついたかもしれない。これでも2時間越えだから、第三幕をすかすかにしないためにはやけに長い目撃シーンなど短縮/割愛すべき箇所がいくつか出てくる 7/10[投票]
★4ふたりの人魚(2000/日=独=中国)吹き溜まりの徒花といったモダンな化粧漆喰を落として現れるのは古色蒼然とした哀調の世界。P・K・ディック嫡流の主格の分裂により、時の力では癒されない瑕の疼きを曝け出して見せる。 [review][投票]
★4荒野に生きる(1971/米)ヒューグラスの脱神話化。悩める父を演じて人間味は増したが伝説の西部人のアウラが剥ぎ落とされた。<明白なる使命>の権化のような口吻で捲し立てるJ・ヒューストンが最後の最後でほろりと見せる安堵と羞恥の綯い交ざった笑顔が意想外の清々しさを残す7/10[投票(1)]
★5墓場なき野郎ども(1960/伊=仏)当地でいうpolar françaisは、数でこそ英米に負けても、いいものは本当にいい。ダンディズムのなかに漂う生活臭、ほかでは味わえない人情の機微、ミニマルだが含蓄のあるダイアローグ。そして泪の一滴で冬枯れの街頭を滲ませるのにだけ必要な間 9/10[投票]
★4襲われた幌馬車(1956/米)コマンチかぶれのお尋ね者をガイドにアウトドアのABCが学べるワンダーフォーゲルの合宿のようなウェスタン。夜中の川遊びの思いつきが運命の分かれ道になる下りが佳境。うぶな若者達の前で二言目には先住民の風習を擁護し始めるウィドマークが可笑しい 7/10[投票]
★4炎のグレートコマンド 地獄城の大冒険(1985/スペイン=米)見事な脱ぎっぷりで海千山千の盗賊の頭目を手玉に取るお姫様も、ハリウッドで30年過ごすと、西部の荒れくれ者たちのサンドバックに過ぎなくなるという皮肉。7/10[投票]
★4哭声 コクソン(2016/韓国=米)エクソシスト3』の良さがわかる人ははまるかも。偏見と迷信が瀰漫する土俗的リアリズムに東西のオカルト要素がうまく融合。ミステリとしての整合性は首を傾げる部分もあるが、反日運動などの集団ヒステリーの内部告発として解釈可能だったり野心的な内容[投票]
★3テレグラフ・ヒルの家(1951/米)戦争難民によるアイデンティティ・スワップという一風変わったプレミスで始まるゴシックもの。陽光あふれるサンフランシスコの市街を一望する丘の屋敷の立地が画面から翳りを奪い、夜の帳の訪れさえ、馥郁たる潮の香に満ちた開放と冒険の契機に変えてしまう [review][投票]
★3第十一号監房の暴動(1954/米)暴徒の足並みが、無思慮なリーダーの乱心のために須臾にして乱れる端緒を、一閃のアクションで見せるのはさすがシーゲル。それに比べて、団体交渉や集団暴走の場面が妙に醒めていて、本番前のリハーサルでも見ている気にさせる。[投票]
★4わたしの願い(1953/米)ホームパーティ、兵陵を越えての乗馬、朝晩の水入らずの団欒など、アンサンブルのセットピースは刮目すべきものがある。流れるようなキャメラが捉える人々の動きはまるでバレエの振付のようだ。だいの大人が感情を露わにして子供のように駆け回る[投票]
★4狂った一頁(1926/日)どうも、回復を拒む病人ないし彼女を檻の中から連れ出そうとする男の脳内風景だけには還元できない何ものかがありそうだ。『内なる傷痕』を半世紀先取りしていたのか。 [review][投票(1)]
★4緋色の爪(1944/米)このシリーズはこれが最初だったけど、吃驚するほど面白い!見事な脚本が無駄なくテキパキ演出されてゆく痛快さ。村の迷信と都会の合理精神の対決!怪人二十面相じみた犯人が魔法のように早変わりしてゆく様に感心することひとしきり[投票]
★4猫とカナリヤ(1939/米)無声時代のP・レニ作より映像面では見劣りするが、もともと小気味良い会話を中心に謎解きする密室ミステリが原作なので、トーキーの導入により息を吹き返した本作のほうが本領発揮な感じ。腹に一物ありげな怪人物の面々と、カラクリ屋敷のトリックの面白さ[投票]
★3貞子vs伽椰子(2016/日)節操がないジャンルのクロスオーバーもここまで開き直ると潔い。サムライミをやりたいのはわかった。突拍子もないネタのオンパレードを白石晃士のセンスで押し切ろうとするも最後はガス欠気味。ピュアリストとしてはM・R・ジェイムズの時代に強い郷愁を覚えた[投票]
★4真珠の頸飾(1936/米)変化球の効いたスクリューボールはルビッチのものだが、心惹かれ合う男女の親密なカットは紛れもなくボーゼイギのもの。『モロッコ』の主演二人の口元から滲み出る含み笑いが知らず知らずのうちにこちらにも伝染する。 [review][投票(1)]
★3運命を分けたザイル(2003/英)羽根田治のドキュメント遭難シリーズにこれよりも壮絶な一般登山者のエピソードがいくらでもある。結局この人も生還できたのは運が良かっただけ。独立不羈を気取るアルピニストのナルシズムほど鼻白むものはない。[投票]