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濡れ鼠さんのコメント: 投票数順

★5スプリット(2016/米)I WANT TO BELIEVE [review][投票(4)]
★4夜の浜辺でひとり(2017/韓国)最後まで、このすかした女は何者!!?と苛立たせる表面の不透過性と月光病者じみたもたつき/踏外しの重畳。張りをなくした日常の潮目に夢ともまぼろしともつかない異様な光景**が闖入して現実乖離の気配を萌生させる。人を喰った話運びの紆余曲折は、覚束ない足どりで浦淋しい浜辺を遠ざかってゆく傷心女性のくたびれた面影のための前奏だったという闡明。高慢ちきな大女優のマスクを失って、人目から泣きっ面を隠した瞬間だった [review][投票(2)]
★4哭声 コクソン(2016/韓国=米)エクソシスト3』の良さがわかる人ははまるかも。偏見と迷信が瀰漫する土俗的リアリズムに東西のオカルト要素がうまく融合。ミステリとしての整合性は首を傾げる部分もあるが、反日運動などの集団ヒステリーの内部告発として解釈可能だったり野心的な内容[投票(2)]
★4わたしの名はジン(2013/トルコ=独)あれは、たぶん、ISがモスルを占拠して間もない頃だったと思う。ネット上に拡散されて、ちょっとしたブームになった一枚の写真(**)があった。まだ高校生にもならない少女が、カラシニコフを肩から下げて、若い母と小さな妹たちの後ろから半砂漠の道をとぼとぼと歩いている姿。背後が心配で仕様がないのか、振り返った拍子にシャッターが切られ、その瞬間が永遠になった。 [review][投票(1)]
★5サマ ZAMA(2017/アルゼンチン=ブラジル=仏=スペイン=スイス=米=ポルトガル=オランダ=メキシコ=レバノン)9年のブランクが徒に過ごされたわけでないことを、画面の端々に感じさせる渾身の第四作。セルバンテス、カフカ、コンラッド、バルガスリョサ、雨月、8 1/2、ブンミ翁等々様々な固有名詞が頭を過る。フィクスの画面に周到に配置された人物の間合いが植民地の社会関係だけでなく、単身赴任の役人の精神状態を霊妙に反映しており、先住民の襲撃シーンなど(ブラッド・メリディアン入ってる*)活劇に際しても傑出したセンスを閃かす [review][投票(1)]
★3呪われた者たち(1962/英)ビーチリゾートで暴れ回るバイクギャング団、丘向こうの軍の秘密基地、海中洞窟に隔離されたフリークキッズラボ等々、なんだかAKIRAの第一巻みたいな話だなあと思ってみていたが・・・風光明媚な港町の華やいだ空気と断崖絶壁のある高台の立地を駆使してダイナミックに展開する前半の追走劇と変人兄妹の確執のドラマは流石に見応えがある。反対にSF的想像力の貧しさの虜囚となった第三幕は学芸会の出し物のような白々しさ [review][投票(1)]
★3マジェスティック(1974/米)小説既読。どうも、脚本担当者と演出家が同じイメージを共有できてないような。E・レナード自らノベライズしたものに比べて全ての面で完敗。タメの按配(特に導入部分と運命の岐路となる局面)。立ち回り/偵察における空間の幅と奥行きの活かし方。主要キャスト5人は役柄とミスマッチな上に面魂が足りない。二人の好敵手の立場が二転三転するうちに地金が出る流れが本作の醍醐味なはずだが、映画はそのあたりの水路づけに無頓着[投票(1)]
★4オクジャ okja(2017/米=韓国)ポール・ダノの隠れファンとしては案外まともな役で嬉しいような寂しいような。英米の主役級二人はちょっとよそでは見れない怪演で楽しんでやってるのが伝わってくる。BJ作品としては微妙。どうも制作の全プロセスを掌中に収めてないような。グエムルみたいにもっと暴れ回る怪物が見たかった。娘/オクジャパートはトトロに遠く及ばない。国境越えが一番難しいのはやはりユーモアか。英語になって確実に何かが失われている 7/10[投票(1)]
★4パーソナル・ショッパー(2016/仏=独)I'M YOUR GHOST. [review][投票(1)]
★4見えない恐怖(1971/英)独自の生命をもって衛星都市の目抜き通りを横行闊歩し始めるカウボーイブーツの星マーク。平凡な消費文化のシンボルが日陰者の怨念を集めて悪尉と化すとき。本筋が単線的なぶん演出家の腕の見せ所が多い映画であるが、手放しで喝采できないのは、障害者をいたぶるのが自分の趣味じゃないから。戦慄が愉悦に直結しない。 [review][投票(1)]
★3愛の新世界(1994/日)劇団員パートはすっごくつまんないから、女王様が映らないシーンは全部カットして、5分ぐらいにまとめてくれてもいいよ。 [review][投票(1)]
★2黒く濁る村(2010/韓国)位置関係に心理的奥行/緊張が伴わないのは、遠近法のまずさだけが原因でないようだ。虫の目で見るような表情のクローズアップは演出家の思惑に反して平板な芝居の閉塞感を募らせるばかり。真相解明の呼び水が台詞に偏っているので寸一寸と話運びが停滞する[投票(1)]
★4荒野に生きる(1971/米)ヒューグラスの脱神話化。悩める父を演じて人間味は増したが伝説の西部人のアウラが剥ぎ落とされた。<明白なる使命>の権化のような口吻で捲し立てるJ・ヒューストンが最後の最後でほろりと見せる安堵と羞恥の綯い交ざった笑顔が意想外の清々しさを残す7/10[投票(1)]
★4狂った一頁(1926/日)どうも、回復を拒む病人ないし彼女を檻の中から連れ出そうとする男の脳内風景だけには還元できない何ものかがありそうだ。『内なる傷痕』を半世紀先取りしていたのか。 [review][投票(1)]
★4真珠の頸飾(1936/米)変化球の効いたスクリューボールはルビッチのものだが、心惹かれ合う男女の親密なカットは紛れもなくボーゼイギのもの。『モロッコ』の主演二人の口元から滲み出る含み笑いが知らず知らずのうちにこちらにも伝染する。 [review][投票(1)]
★5イノセント(1975/伊)この狂信的にも思える男女の意地の張り合いが、不意に峻厳たる『ガートルード』の孤高のプロフィールにリンクして、西欧の無神論の成れの果てが隙間見えた。 [review][投票(1)]
★2レイクサイドマーダーケース(2004/日)東野圭吾らしいトリックは嫌いではないけど、饒舌なラストが台無しにしてしまっているような気がする。鈍臭い教育制度批判とこれ見よがしなフォーマリズムのバランスの悪さが気持ち悪くて。[投票(1)]
★4収穫期(2004/露)見果てぬ大草原の呪いとでも言いたくなるようなものが画面に息づいている。それは時として神の恩寵かと見紛う光の乱舞で人の目を欺きもするが、夜更けとともに悪魔の囁きとなって、眠れぬ母親を空の端が白み始める時間まで悩ましたりする。ロシアの辺境に蔓延る迷信や異端信仰には興味が尽きないものがあるが、理性の堡塁としての家族や共同体が、渺茫たる野蛮の咆哮の前では、風前の灯でしかないことを、本作は赤裸々に抉り出す[投票]
★3トゥルース(原題)(2010/露)Gopnik at its finest?ロシア流『ガンモ』あるいは『ウィークエンド』?開幕早々の素敵な予感はあっさり裏切られるが、最後まで文化的な脈絡がよく呑み込めなかった。準主役級の存在感のあるカジモトの唐突な退場と共に別の映画になってしまった感もある。「二十日鼠と人間」的な展開でも期待していたのか?いずれにしろ、叔父との最初の絡み以降は小粒のイミフなキャラの乱立で迷走感が深まり、端的にいってちっとも面白くない[投票]
★3ナイルヒルトン・インシデント(2017/スウェーデン=デンマーク=仏=独)北欧ノワールの影響は覆うべくもないが、亜語の会話とカサブランカの煤けた街並が、使い古された筋立てに南地中海の風情を添える。それがどの程度ムバーラク政権下の縁故主義と職権濫用の実態を反映しているのか知らない。贈収賄に塗れた汚職警察の活写はディストピア映画と見紛うどす黒さだ。素材の時事性、エジプト庶民の怨念が噴き出したような終幕への意気込みは買うが、概して場面設計と人物演出が普通の連ドラの域を出ない[投票]