[コメント] 彷徨える河(2015/コロンビア=ベネズエラ=アルゼンチン)
一族郎党を襲った運命の不条理と折り合いをつけるのに、たとえ迷信にしろ、体系的な解釈を必要とするのはギルガメシュの時代から変わらない。そう思わせる悠久の河=意識の流れ。マングローブに覆われた河岸の底知れなさと、緑の壁のように続く樹冠の高み(白黒画面の豊饒さに目を射抜かれる)。聞こえてくるのはオールの立てる音と小鳥の囀りぐらい。異人との邂逅により運命の逆転に掛ける放浪者の悲願。静かだが充実した映画の時間
(袋のうさぎ)
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