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[コメント] クレーヴの奥方(1999/仏=スペイン=ポルトガル)

どう見ても○○な異性に惹かれるワケ。
Ikkyū

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







どう見ても自分を幸せにしてくれないような異性に惹かれるワケ。

彼女は自分に満足していません。 だからロック歌手への愛は自分に無いものを持っている彼への愛であり 自己愛です。 自分の身代わりを求める「満たされない愛」です。

今までの生き方と母の遺言が呪いとなって彼女を縛ります。 「貞淑でいなきゃ」と思い込んでいます。

彼を自身の不足と孤独を埋めるための手段にしています。

アフリカに行ってもこう言います。

「修道女たちのエネルギーはどこから生まれるの?」

ただ相手を思って愛することの幸せを知らないからです。

しかしこんな言葉もあります。

「...そう。自分の為。独善的なもの。でもね、最初はね、それでいいのよ。そうやって少しずつ与えることの喜びを学んでいけば、いつか他人の為に自分自身の大切な部分を分け与えることが出来ると思うの。きっと..いつか。」 『ゼノギアス』(1998)より。

色々な愛がありますが「慈しみの愛」が「真実の愛」です。 アフリカの経験が満たされる愛に繋がるかもしれません。 ◎撮影

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)プロキオン14[*]

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