[コメント] 天国と地獄(1963/日)
思わず「うわー!」と叫んでしまった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
脚本家の担当を分けたそうだよ、黒澤は。「君は犯人の動きだけ考えなさい」「君は警察の動きだけ考えなさい」
もうこの段階で今の日本映画には出来ない芸当だ。(それだけ金がかかる)
そして黒澤は言ったそうだ。
「特急のね、窓が開くんだよ」(ちなみに特急ね。新幹線の開通はこの映画の翌年)
何言ってんだこのオヤジは、特急の窓が開くわけねーじゃねーか、と脚本家達。
「いや、開くんだよ」
しょーがねーな、ってんで国鉄(今のJRね)に問い合わせると
「開きませんよ。開くわけないじゃないですか」と国鉄職員も断言。
「いいや開くんだ。たった一ヶ所だけ」
あの煙突もそうだが、黒澤の凄いところは、見ているこっちが思わず悲鳴を上げるくらいビックリするような発想にあると思う。ところがそれがいつの間にか「黒澤天皇の豪快伝説」にすり代わっている。
「黒澤が命じたら沈んだ夕日が登ってきた」(<んなわけあるかっ!)
かつて東宝のお偉いさんだったというオッサンに聞いたことがある。
「例の橋のシーンで、邪魔な家があったので撮影のために壊し撮影後再建したというエピソードがありますが?」
「あ、あれは東宝が宣伝のために言った嘘です」
ちなみにこのオッサン、「菊島がダメな奴で」というのが口癖だった。
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