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[コメント] あしたの私のつくり方(2007/日)

市川準的携帯版『電車男』。すごくいい話。Yoshiとやらに見せてやりたい。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







画面分割やテキスト挿入など、市川準としては実験的な絵作りだったように思う。 その画面は益々芸術的な完璧さを増し、例えば成海璃子の心がざわめく時などはさりげなく風が吹く。木の葉が揺れる。水面がさざめく。 電線などの障害物を挟んだ空の切り取り方、少女のアップのとらえ方、携帯メールの見せ方、どれをとっても“映画”。

また、話がまったくもって“大人”で、「コトリとヒナの物語」だけでも面白い設定なのに、それだけで溺れない。その一歩先にある物語こそが、凡百の映画と異なるこの映画の肝。

本物のあなたを思い出させるための“嘘”が、偽の自分を演じさせる結果につながる妙。 身近な友人を得るための“演じる自分”に対し、自分をさらけ出して真の友人を得たのは携帯越しである妙。 “自分らしさ”を主眼に置きながら、「自分は多くの人に支えられている」という結論を得る妙。 あー、このシナリオの妙味をうまく表現できないのがもどかしい。

ヒネクレ者の私でも、心の底から手放しで「いい話」と言える作品。 というか、いい話って、こういうのを言うんだろ?

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)ミレイ TOMIMORI セント[*] 水那岐[*]

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