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[コメント] 転々(2007/日)

平成の『スケアクロウ』。三浦友和ファン必見!
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







だってさあ、青山のスーツ(かどうか知らないが)でニューバランスのスニーカーを履きこなせる人ってそういないぜ。

なんてことはさておき、今年私は『松ヶ根乱射事件』で、監督・山下敦弘を「平成の今村昌平かもしれない」と評したが、平成の時代、ことにここ数年、「ユルさ」が時代の象徴のような気がしている。60年代のギラギラした空気、80年代の軽さ、そして今はユルさ。

転々』は、ユルい時代を切り取った作品なのではないだろうか。 いや、正確にはユルさが時代とマッチしたと言うべきか。

これまで三木聡作品は、「小ネタは面白いけど、映画としてはどうかなあ」と思っていた。 ところが今回、原作のおかげかもしれないが、“散歩”というユルいロードムービーと“疑似家族”というユルいホームドラマが、なんだかとても“現代的”に思え、なんだかとても“映画的”に思えた。 それが計算か偶然か分かりませんが。

余談

個人的に一番笑ったのは、オダジョーが安堵のあまり出す“今までに出したことのない奇声”。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)づん[*] 林田乃丞[*]

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