コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ジョニー・マッド・ドッグ(2008/仏)

説明、言い訳、説教、一切なし!とにかく面構えがいい!
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







これは青春映画である。 私の青春映画の定義は「夏休みの終り感」。この映画には、夏休みの終りに似た喪失感がある。

反政府軍を名乗る子供達に政治的な思想なんて何もない。 どちらが“正義”か、なんてことも観客にも一切説明されない。 「貧しさゆえ」なんて言い訳も一切ない。 子供達は銃という玩具を与えられ、遊びのルールとして「殺せ」ということだけ教えられたにすぎない。 奇抜な服を着て、盗んだ車を乗り回し、自分が「何者か」になった気分で遊んでいるだけだ。

しかし、いつまでも続くと思っていた祭りの時間、文化祭2日前の喧騒は終焉を迎え、自分が「何者でもなかった」ことを知る時が来る。 喪失感。 人は、失うことを知って初めて成長する。

繰り返すが、これは青春映画である。 そして、そんなことを言う輩は、たぶん私だけだ。

(10.05.09 渋谷シアターNにて鑑賞)

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。