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[コメント] 一命(2011/日)

痛い痛い痛いっ!(同じ原作でも時代が変わると解釈が変わるんだなあ)
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







三池、時代劇巧いね。いやあ、何やっても巧いことは巧い。 こんなこと書くとけにろん師匠に怒られるけど、今まで三池をナメてたんだよねえ。 いや、感心した。まあ、決して上品な作風ではないから好き嫌いあるんだけど。

切腹』のリメイクではなく、同じ原作の映画化だと制作側が言っているので、堂々と比較してやろうと思う。 と言ってはみたものの、『切腹』観たのは随分昔で、なんとなくの感覚でしか覚えていない。 小林正樹は『切腹』が初の時代劇だったらしいけど、三池は(私の知る限り)3本目だよね。『十三人の刺客』と『忍たま乱太郎』。なんてことはどうでもいいとして。

私の『切腹』に持つ感覚は「武士道の悲哀」。あるいは、武士の存在意義を問う映画。

原作自体がそうなのかもしれないし(未読)、橋本忍の脚本なのかもしれないし、あるいは、60年代という時代がそうさせたのかもしれない。 つまり、どこかで「体制」というものを強く意識し、それに対して意義を申し立てている映画のように思える(相変わらず曖昧な記憶だけど)。

しかしこの映画は、満島ひかりとの貧乏話がえらく長い印象があって、「格差社会」を描いた映画に見える。

それはそれで、どちらがいいとか悪いとかではなく、今のご時世にこれを映画化するには、真っ当な原作の解釈なのかもしれない。 いやまあ、勝手な推測なんだけどね。

そう考えるとこの映画、比較すべきは『切腹』よりも『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』かもしれない。 観てないけどね。

余談

エグゼクティブプロデューサーのジェレミー・トーマスはオリエント好きのイギリス人だよね。俺の一番古い記憶は『戦メリ』だ。

余談2

2Dで鑑賞したんだが、3Dはどうなの?どうだったの?

(11.10.23 ユナイテッドシネマとしまえんにて鑑賞)

(評価:★3)

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