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[コメント] 赤ちゃん教育(1938/米)

もしかすると、70年後に『崖の上のポニョ』が作られるまで、映画史上最も荒唐無稽なボーイハント映画だったかもしれない。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







スクリューボールコメディーの傑作と言われる本作。 物の本によれば、実は公開当時は不評で、再評価は公開から20数年後、ヌーヴェルヴァーグ時代の批評家達によるものだったそうだ。

また、物の本には「マン・ハントの物語」と書かれていて、マン・ハントって!と思った私が勝手に「ボーイ・ハント」に置き換えて解釈したのだが、ボーイ・ハントって!死語だぜ死語。ナンパだナンパ。イケメン・ゲットの物語。

しかし、いまだに「ボーイ・ミーツ・ガール」(あるいはガール・ミーツ・ボーイ)物は横行してるのに、「マン・ハント」(イケメン・ゲット)の話って今時ないね。 と書いて思い出した。あったよ。『ポニョ』。あれは『赤ちゃん教育』の系譜だ。ほんとか?

タイトルの「赤ちゃん教育(Bringing Up Baby)」ですが、Babyが豹の名前であることはご覧になった方には分かってることですが、何故Babyなのかと。 深読みに過ぎるかもしれませんが、ダブルミーニングなのではないかと。

キャサリン・ヘプバーンがまるで赤ちゃんに見えるのです。ダダっ子です。顔までダダに見えてきます。いや、そんなことはどうでもいいんですが。

そしてケイリー・グラントもまた、社会的には赤ちゃんなのではないでしょうか。

Bringing Upは、「教育」というよりも「育てる」という意味なのかもしれません。 男女二人の主役達Babyが、Babyという名の豹を追いながら、Babyのように小さく芽生えた恋を育む物語。

ま、ウブな男性(baby)を調教する物語にも見えるな。

(評価:★4)

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