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[コメント] アップサイドダウン 重力の恋人(2012/カナダ=仏)

惜しい佳作。「女子ウケするSF」というジャンルはまだ開拓の余地がありそうだ。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







かなり特異なSF設定だが、話はいたってシンプル。 要するに、ロミオとジュリエット式引き裂かれた恋人物。 ただ、ロミジュリが若者の悲恋によって大人が自分たちのエゴを反省するという教訓的な面があるのに対し、この映画の相手は「重力」だからね。もう何の解決のしようもない。恨むなら出会ってしまったことを恨むしかない。

「二重引力」という設定も二人を引き裂くに過不足なく、立派なSFである。捨てがたい佳作だと思う。

ただね、ラブロマンスとしては「女子目線」の方がウケが良かったと思うんだ。 もう少しエピソードも欲しい。設定一本押しだからね。ビジュアル先行で、もっとキュンとするようなエピソードがあっていい。

悪くないんだけど、満腹感がない映画。惜しい!

(13.09.22 ヒューマントラストシネマ渋谷にて鑑賞)

(評価:★3)

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