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[コメント] の・ようなもの のようなもの(2015/日)

故・森田芳光師匠の追悼一門会映画。それ以上でもそれ以下でもない。俺が観ないで誰が観る。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







当然『の・ようなもの』の伊藤克信尾藤イサオでんでん(プラス内海桂子)はもちろんのこと、松山ケンイチ(『サウスバウンド』『椿三十郎』『僕達急行』)を主演に、無名な頃に森田映画から脚光を浴び始めた北川景子(『間宮兄弟』『サウスバウンド』『わたし出すわ』)、『メイン・テーマ』のオーディションでデビューした野村宏伸、映画初出演が『椿三十郎』だった鈴木亮平(他に『わたし出すわ』)、映画初主演が『間宮兄弟』だった佐々木蔵之介(他に『椿三十郎』)とドランクドラゴン塚地、女優デビューが『愛と平成の色男』だった鈴木京香(他に『未来の想い出』『39』)、そして仲村トオル(『悲しい色やねん』『海猫』)、ピエール瀧(『わたし出すわ』『僕達急行』)、あがた森魚(『失楽園』)、三田佳子(『おいしい結婚』『海猫』)、そして何と言っても『家族ゲーム宮川一郎太(他に『未来の想い出』『武士の家計簿』)。沼田君の家はあれですか?

こうした「森田一門」の「一門会」映画。松田優作が生きていたら真っ先に出演しただろうよ。 そんな映画を俺が観ないわけにいかないだろう?俺も森田一門なんだから。

僕達急行 A列車で行こう』で書いたけど、私は森田芳光の“時代感覚”を信じていた。彼には時代を見る先見の明があった。上述したように、今や一流となった俳優・女優を見出す才覚もあった。樋口真嗣初の劇場用映画の特撮は『未来の想い出 Last Christmas』だしね。

しかしこの『の・ようなもの のようなもの』に“時代感”はない。単なる「その後」。 「一門会」映画。ファン感謝祭と言ってもいい。それ以上でもそれ以下でもない。それ以外の感想も出てこない。 たしかに『の・ようなもの』のようなもの、って逃げ手は打っているけど、縮小再生産にすらなってない気がするんだよなあ。

(16.01.17 渋谷シネパレスにて鑑賞)

(評価:★3)

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