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[コメント] 告白小説、その結末(2017/仏=ベルギー=ポーランド)

ポランスキーの『ローズマリーの赤ちゃん』(<何を言ってるんだ?)
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







アサイヤス「『ローズマリーの赤ちゃん』って知ってます?」

ポランスキー「知ってるよ。知ってるに決まってんだろ。俺の映画だよ」

アサイヤス「なんじゃそりゃ?みたいな映画なんですけどね」

ポランスキー「なにお前、喧嘩売ってんの?」

アサイヤス「でも、いいんですよね。ああいう映画撮って欲しいんですよ。ポランスキー先輩に向いてると思うんすよ」

ポランスキー「お前、俺の話聞いてないだろ」

というような会話はなかったと思うが(当たり前だ)、ものすごく『ローズマリーの赤ちゃん』っぽい印象だったんです。 いやもう、ポランスキーもアサイヤスも、どんでん返しはおろか観客をミスリードする気もない。実にシンプルに、そして映画的に「不安」だけを追求している。

何だろうな?料理で言うなら、過剰な味付けをせず、でも素材そのままでもなく、素材の味を引き出す細かい包丁さばきをしたような映画。でも繊細な味でもないんだよ。もちろんコッテリでもないし。

ポランスキー曰く「女性同士の対立」は初めて扱ったそうで、その素材の調理にアサイヤスが必要だったのかもしれませんね。「アサイヤスの映画だ」って言われても信じるけどね。

ああ、そうか。よくよく考えたら『戦場のピアニスト』だって「奇妙な状況」と「不安」の映画ですな。

(18.07.01 恵比寿ガーデンシネマにて鑑賞)

(評価:★3)

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