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[コメント] どこまでもいこう(1999/日)

あー、あるある。俺も子供の頃こういうことがあった。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







今、自分が子供を描けと言われたらどうする? 塾通いとかいじめとかを描いちゃうでしょ。 それは大人の視線から見た子供達なんだなあ・・・とこの映画を観て痛感した。 ロケット花火、戦争ごっこ、クラス替え、気になる女の子、誰も来ないお誕生日会・・・

この映画に出てくる子供はワルガキで遊びの天才である。 私自身ワルガキではなかったがワル仲間がいたのですごーくよく分かる。 所詮は子供っぽい悪戯だったのに、誰かが煙草を吸い始めたら壊れてしまう子供の世界。 そんな世界観を「ペットボトルで作った飛行機の模型」と「リアルな戦車のプラモデル」の 対比で魅せてしまうこの監督の力量と感性は注目に値する。

この映画で描こうとしているのは郷愁ではない。 毎日が「史上最大の作戦」だった子供から、ほんの少しだけ大人の世界へ踏み出す瞬間、 そんな世界を見事に描いているのだ。 子供はむやみに走る。この映画でもそうだ。見事な横移動で子供の走りを追っていく。 しかし物語終盤では走らなくなる。象徴的表現も見事だ。

38歳、長編2作目だそうだが、監督の今後の活躍を期待したい。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)あき♪[*] グラント・リー・バッファロー[*]

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