ラストの永瀬正敏の姿が現世の我々を象徴している。そう、この世は「静」「動」様々な形をした鬼がはびこっているのだ。しかし、それもまた自然界の一部なのだと石井聰亙は語っている気がしてならない。

どうも誤解がある様だが、あの今時流行りのガタガタした画面はこの石井聰亙が元祖といっても過言ではない。サイバーアクションの騎手が時代劇を撮ったらどうなるか！それがこの映画制作のメインテーマだったろうと思う。だからこれは石井聰亙しか撮れない時代劇として合格点。彼らしい破壊主義満載だし。

ここんとこ変な世界に行っちゃってた監督の思考が、最初に書いたように少し分かり易くなってきた・・・と思うのは俺だけか。俺だけだな、きっと。

しかし隆大介主演じゃ客は入らないだろうな。