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[コメント] ゴーストワールド(2000/米)

不思議少女の行く末はティム・バートンか?ナンシー関か?彼女に幸あれ。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「分かるわぁ。ブスは街を出て行くしかないのよっ」(おすぎ談)。

この映画の主人公の立ち位置を基準として、自分がこっち側の人間かあっち側の人間かによって評価が分かれると思う。

で、線引きをすると、私はどちらかというとこっち側の人間。一応まっとうな社会人として生きているので、この映画におけるレベッカに近いのかもしれない。 しかし、おすぎ曰くブス(私は結構好みだが)、ソーラ・バーチ演ずるイーニドの気持ちはよく分かる。

世の中を斜めに見つつ、そこに一歩踏み出さねばならない不安と苛立ち。世間を見下そうとしてもどんどん自分の居場所が無くなっていく。この感覚、AマイナーとかBメジャー位が好みの人が多いここのコメンテーターなら経験あるかも。

例えば「ええっ!?『タイタニック』が一番好きな映画なの?ダッセエ」とか 「『マーズ・アタック』クールじゃん」とかいう意見、絶対クラスや職場で大勢を得ないでしょ。それを隠して生きていくか、適応しようとするか、街を出て行くか・・・それとも常に社会に適応している?

世間にはお薦めしないが、こっち側の人にはお薦めしたい映画。

追記

この映画を観てコメントを書いてから一ヶ月以上。思い悩み(なぜ?)5点に評点を上げようと考える。皆のコメントを読む。自己投影して5点の人もいれば2点の人もいる。共感する。1票投じる。だが自分はそこまで自己投影できたか?そんな俺が5点を付けていいのか?また悩む。悩んだ末やっぱり評点上げる。

さらに追記

emauさんと奥田K子さんのコメントを読んでまた悩む。

バスの解釈、なるほどあのじいさんの存在意義を考えれば、そういう意味なのかもしれない。 だが私はあのバスに微かな希望の光を見いだしてしまっていたし、今もこの説を変えるつもりはない(多分に感情移入しすぎて好意的な解釈なのだろうが)。どこか別な場所(あるいは本当に別の世界なのかもしれないが)で、自分の居場所を見つけられる可能性を信じたい。だから彼女の「行く末」に「幸あれ」と私は願った。この考え方には、あるいは男女差があるのかとも考えたが、やはり「こちら側」の住人であると思われる家内も私と同様の考えを示したので、性差ばかりではないのかもしれない。

なぜだか私はひどくこの映画にこだわってしまっている。別に二人のコメンテーターに異論を唱えたわけでありません。むしろ、別の考え方を提示してくれたこと、それによって更に私が考えを巡らせられたこと、そしてこういう場を与えてくれた二人とこのサイトに感謝するしだいです。

(評価:★5)

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