[コメント] 東京オリンピック(1965/日)
オリンピックをスポーツの祭典としてというより,人間ドラマとして綴った秀作。これは単なる記録映画ではない。
ベルリン・オリンピックを描いた『民族の祭典』『美の祭典』と比べると,スポーツが本来持つ競い合う魅力,すなわちデッドヒートや力比べにハラハラしながら見入るという側面が薄かった。
むしろ,競技そのものや結果よりも,自己との戦いに挑む選手たち,開催の裏方で一生懸命頑張っている人たち,世紀の一大行事に見入る観客など一人ひとりを描いた人間ドラマのように思えた。
どちらがいい悪いということではないが,オリンピックを開催すること自体が一大事であった当時の日本の状況を考えれば,このように描いたのは当然だったと思う。
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