[コメント] 遊星よりの物体X(1951/米)
原作小説も読んでみたのですが...
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
原作小説も読んでみたのですがジョン・カーペンターの『遊星からの物体X』のほうが、不定形生物など、原作に忠実に映画化されている感じです。
(カーペンター自身、『遊星からの物体X』公開当時、これはリメイクではなく原作に忠実な初の映画化だ、と公言していたそうで、その意味が本作品(『遊星よりの物体X』)を見るとよく分かる感じです。)
当時の特撮技術では実現不可能であったため、原作と違って、ヒューマノイド型の物体が出てくるのですが、フランケンシュタイン風味の描写、その動きは個性的で面白いです。物体Xを探知する検知器の描写など、後のSF映画に大きな影響を与えてそうな感じ。
それから、どういう形をしているのか分からない状態で氷漬けになっている飛来物の外郭に沿って、隊員達が並ぶと真円を描いて、初めてそれが空飛ぶ円盤だと分かるシーンはイマジネーションを掻き立てる感じでよかった。
ラストの博士の無線での警告の台詞「Watch the sky!」は、異星人の侵略とソ連の脅威を重ね合わせたダブル・ミーニングだと、後に映画本で知って、なるほどと納得した覚えがあります。(この頃のSF映画って馴染みの隣人が、実は共産主義者かもしれないという懸念を異星人の侵略に重ね合わせたりとか、時代背景とSF要素が巧みに合わさった映画が多かったような感じです。)
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (4 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。