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[コメント] ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲(2010/日)

前回は絶妙なバランスで成り立っていたB級の悪ノリが、今回は滑っている感あり。ただ、映画ではなく仲里依紗のPVとして作られたなら功を奏している。
Walden

前作は、モロにツボにはまった映画だったので、今回も観ずにはいられなかった。

冒頭、これは仲里依紗という女優さんのPVだったっけというようなシーンから実質的に始まる本作は、ヒーローものの基本骨格を持ちながらも、全編にB級ネタと悪ふざけを挟んだ前作の精神を引き継いでいる。

このPVが雰囲気も含めて意外によくできているので、「これは結構、海外でも特殊な層には受けるんじゃない?」と思いながら見始めた。ゼブラーシティの造形もよく雰囲気を出しており、最初は「へえ〜」と思いつつ期待も膨らんだ。

・・・が、後半に行くにつれて、B級ネタの滑り具合が気になり、最後のまとめ方に至っては「これで終わりですか?」という印象を否めなかった。

前作が「白黒つけるぜ」に代表されるようなストーリーだったのに対し、今作はその辺の事情が若干複雑になっているが、まあそれほどひねってあるわけでもない。

元々ストーリー展開の意外性に期待をして観に行ったわけではないのだが、それにしても、今回は全編を通じて展開がつまらなかった。「やべえ、浅野さんに見せてえ」のような印象に残るセリフもないし。

なんというか、何を見るべきかが良く分からなかった。

仲里依紗という女優さんのお色気なのか、哀川翔がこういう役をまじめにやる滑稽さなのか、B級のネタなのか、それとも、凝ったコスチュームなのか。

意図的なのかもしれないが、これらが全てちぐはぐで、何が何やら。

ただ、冒頭のPVも含め、一生懸命演技をしている仲里依紗という女優さんの話題を作るために作った映画だとすれば、それは納得が行く。

映画が終わった後の映画館で、上司のギャグが滑ったのを観てしまった時のような、なんとなく気まずい雰囲気が漂ったのは私の気のせいではないはず。期待しただけに、残念。

2010年5月1日(土) 上大岡TOHOシネマズ

(評価:★2)

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