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[コメント] パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉(2011/米)

いつものドタバタで、それなりに面白くはあったけれど、取り立ててここが見所と言うべき所がない。ちょっと物足りない感じだった。ジャック・スパロウのキャラの奇抜さやジョークがもっと引き立つようなシーンがあったらな。
Walden

ジャック・スパロウの行動パターンは、決して首尾一貫していないから、観ているほうとしては居心地の悪さを感じる。しかし、それは彼のキャラクターの魅力の裏返しなので、そこをどうのこうのと突っ込むのは野暮かもしれない。

しかし、問題は、ストーリー全体の方も対して流れがよくないこと。なんだか、「あ、そう」というようなストーリーで、改めて見どころを問われても答えられない。

また、周りの重要人物たちもいまいちという点がある。バルボッサはともかく、黒髭とかアンジェリカが今一つ。なんか特徴が足りないというか、印象に残るところ少ない。奇抜でも残忍でもなければ、とりたてていうほど面白い性格でもない。彼らが魅力的でないと、ジャック・スパロウの奇抜さが際立つシーンがなくて、それが作品全体の魅力を減ずることにつながる。

これは、全然作品としては違うけど、ハンニバル・レクターを「主役」にしてしまった『ハンニバル』の問題点と似ている。「なんだこいつは」と思わせる奇抜なキャラは、主軸に据えるより、主軸に近いところでふわふわさせるほうが際立つと思う。

第1作でさかんに使っていた、"Savvy?" というスパロウのせりふが復活しているのは、個人的には嬉しかったけど。

2011年5月29日(日) TOHOシネマズ 上大岡

(評価:★3)

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