あそこまで露骨に胸を強調されると、制作側は所詮彼女をセックスシンボルとしてしかとらえていないんじゃないかという疑念を抱かせる。男としては確かにそれは半分嬉しいが（オイ）、そういう過度な演出が、彼女のスタントに関する努力や本来の魅力をねじ曲げていたりはしないんだろうか。

　脇を固める共演者たちも、実はけっこういい役回りなんだけど、てきとーに書いたんじゃないかと思わせる脚本が台無しにしているような気がする。

　「とりあえず悪者が必要だから用意した」という感じのいい加減な敵役の描き方も、ストーリーに緊張感を持たせることに失敗しており、それゆえ主人公の活躍による躍動感をも減じている。

　次回作がもしできるなら、もっと映画らしく作ってほしいと思った。