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[コメント] 仮面 ペルソナ(1966/スウェーデン)

平凡な看護師と失語症の女優との、一騎打ち。 沈黙は最大の攻撃手段である。
よちゃく

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 さすがにあれだけ沈黙されるとおかしくなりますよ。 でも普通、無口な人相手でほろ酔いだと、つい大事な秘密を、ポロッ。

 どっちが勝ったか? なんてどうでも良いのですが、エリーサベット(リブ・ウルマン)の目が余裕っぽく見えました。

 前半部と後半部の緩急の付け方が絶妙で、光の当たり方や、カメラワークが自然に美しかった。 冒頭と、展開の変わる切れ目の、前衛的な映像と音が、かっこいい。

 ラストシーンに後姿だけ出てくる、少年(ガラス越しに女性を、もがきながら見つめる)が、印象的。 アルマの寵児とエリーサベットの息子(両方とも愛を受けてない)を、象徴している代名詞に思えた。

何度も観たのですが、映像だけみてると、今現在、心理戦において、どっちが優勢かが、顔の表情や仕草で分かる。

逆に字幕中心に観ると、「うん、うん」て感じで、共感出来ることたくさんあるし、それはそれで楽しくて、言葉の大切さを改めて感じ取れる事が出来ました。

(評価:★5)

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