[コメント] スタア誕生(1954/米)
スタア誕生。そのタイトルとうらはらにスタアは消えてしまった。
ジュディ・ガーランド渾身の一作。俳優とは自分の持つキャラクターを作品にあわせて演じる。つまりは自分とは違う所で自分を表現するのである。その表現が真に得ているがほど名演技とされる。
本作はどうだろう?まさにジュディ!ジュディそのものなのである。彼女が失ってしまったもの。そして失った物を、スターとしてのジュディを愛するが故にそれを取り戻そうとするスタッフ。ジュディもそれに答えた。彼女の映画は数あれど、これほど自分をさらけ出した演技はないであろう。そして本当の名作が出来上がる。
又、それを待つかのようにスターとしてのジュディも燃焼され尽くしてしまう。滅び行くもの、失ってしまった物への愛情を人は思いでという。それでもなを思い出に出来ず惜しい物は不世出のキラメキとなる。そう、まさにジュディでしか為し得なかった奇跡がここに存在するのである。
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