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★52001年宇宙の旅(1968/米=英)壮大なハッタリ。 [review][投票(42)]
★5お引越し(1993/日)ひとりっ子の映画。田畑智子の顔と声と、駆けていく体の映画。 [review][投票(10)]
★5さらば、わが愛 覇王別姫(1993/香港)いっそ、劇的に。 [review][投票(9)]
★5甘い生活(1960/伊=仏)デカダンであるとは、行くあてを失ってしまったということなのか。 [review][投票(9)]
★5惑星ソラリス(1972/露)亡霊との対話、だがそれは対話なのだろうか。 [review][投票(9)]
★5この世界の片隅に(2016/日)「戦時下」がやがて強いていく、内心と肉声の背反。しかし背反ではあっても乖離ではなく、むしろすずさんはその背反からこそ、じしんの中にあられもなき実存を見出していく(エロティックでさえあり)。「戦時下」と言う″悪″さえ人を覚醒させる(良くも悪しくも)。喪われたことにただ怒り、喪われたものにただ泣くこと。やっぱりのんさんに主演女優賞。[投票(6)]
★5アンダルシアの犬(1928/仏)言葉に出来ないようで、どこまでも言葉に出来る。[投票(6)]
★5吸血鬼ノスフェラトゥ(1922/独)歪んだカタチが孕む、得体の知れない恐ろしさ。この世のどこにも存在しない、けれど銀幕の上に確固として存在し蠢き回る何モノかの影。[投票(5)]
★5七人の侍(1954/日)天正十五年。 血と骨と肉、弓と刀と火縄銃、百姓、野武士、七人の侍。 [review][投票(5)]
★5地獄の黙示録(1979/米)未だにこの映画の「同時代」を生き続けているのは、私達の不幸でしょうか。それは世界中で続いている。日本の片イナカにいるこの私の中でも。[投票(4)]
★5風の谷のナウシカ(1984/日)画面の内外が絶え間なく断続する編集のキレを見せつけられるにつけ、編集とは削る作業だと感じさせられる。流動する世界そのものの全体の中から削り出すべきところだけを削り出し、その一連の断続が広大な世界の断片に宿るなけなしの真実の姿を黙って映し出す。皆が皆、生存圏=生存権を脅かされることで否応ない修羅場が生まれる。それでも一寸の蟲にも五分の魂を見出してしまう感受性ありきの世界。[投票(3)]
★5火垂るの墓(1988/日)無数の蛍の火は、無数の命の火で、それは朝になれば無惨な無数の骸になり果て、まとめて葬り去られるほかない。兄妹は赤い炎につつまれ、あるいは自らが赤い炎そのものとなって闇の色、光なき光(赤色)として灯り続ける。その社会、その時代、その関係、その自分で出来うるかぎりに精一杯生きて、そして死んだ。その事実。それだけの映画。最良の宮沢賢治のような戦争文学映画。[投票(3)]
★5ミツバチのささやき(1972/スペイン)うつろいゆく光、地平に立ち、動く子供。昼の世界。またたく光、ささやく声。夜の世界。遠くから聴こえてくる音。魂は、暗闇から、無からうまれる。[投票(3)]
★5機動警察パトレイバー 劇場版(1989/日)悪意と嘲笑。 [review][投票(3)]
★5EUREKA(2000/日)言語を介さない中での、あくまでもささやかな覚束ないアクションによるコミュニケーションを丹念に描き続ける。劇中のその人がそのまま役者その人に見えて来る様な(しかしこの逆ではない)掛け替えのなさを生きている。ゲホンゴホンと厳しさを増していくノイズは呪いの様に響き続けるけれども、それでも時間と空間は、目に見えて生きられた世界に回帰する。そこに立つのが女性なのは、これが男性の映画だからで、それだけのこと。[投票(2)]
★5ツィゴイネルワイゼン(1980/日)「なんでも腐り掛けがいちばん旨いんだよ」。黒い泥と辛い潮が滲むような悪い夢。退屈と不安と苛立ちと焦燥。[投票(2)]
★5天空の城ラピュタ(1986/日)「機械がまだ機械の楽しさをもっていた時代。科学が必ずしも人間を不幸にするとは決まっていなかった頃。世界の主人公は人間だった。」[投票(2)]
★5勝手にしやがれ(1959/仏)たとえば「男の子」と「女の子」。問題は此の「と」であって、そこに息衝く断絶と接続の運動こそ映画の全てだと言うこと。圧倒的に輝く光の白や煙の揺蕩が世界の無償の豊かさそのものなら、その中で男女は断絶と接続のキワを生きる姿を喜劇と悲劇の狭間で演じる。視線と視線は映画の視線を介して互いに断絶し合い、また接続し合い、つまりは「愛」を演じる。瞬間ごとに生きている本来の映画、映画の本来。[投票(1)]
★5新学期 操行ゼロ(1933/仏)聖性降臨の映画。乱れ舞う羽毛と進み行く子供達の数瞬にはグロテスク性が聖性に転げて化け遂せる如き倒錯的で恍惚的な官能性が迸る。少年は是非ともフルちんフル回転でバック転せねばならない。形骸と化した聖性は死生の内実を活きるグロテスク性によって新たに生まれ変わり、即ち革る。[投票(1)]
★5千と千尋の神隠し(2001/日)ながれとよどみ。吐き出しきって、呑み尽す。ひっくり返る内部と外部。[投票(1)]