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[コメント] ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985/日)

80年代的、なんだろうナぁ。

かつて大学に入るまえに一度観て、大学への仄かな怖れと憧れを覚えたことを記憶している。この気持ちのよい軽薄さ(身の軽さ)は、敢えて言えば80年代の善良さ、なのかもしれない。(これはミュージカル映画です。)幻想かな?

黒沢清の学生時代の自主映画は観たことがないが、この映画を観るだけでも、己が何を撮りたいのか(撮るべきなのか)という倫理的な地平から映画を立ち上げようとしているのは分かる。(それはスノッブな知的趣味としての問いではなく、本当によく分からないからこそ浮かぶ問いだ。けれどかと言って否応ない現実としてある映画の実製作を放棄するわけにはいかない。そして映画は(現実は)また新たに生み出される。)

「何故?」とは問うな。机と椅子、私と彼、ドとレ、ミとファの関係ではなく、それそのモノを見よ、語れ。こういう言葉に血の騒ぐ人には面白い映画。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)寒山拾得[*] 3819695[*] moot にゃんこ[*]

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