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★3ダンケルク(2017/英=米=仏)機体や船体に固定された画面の中で水平線=水平軸が動転するが、それは世界の中の視点ならぬ視点の中の世界という閉塞をこそ帰結する。科白の抑制とCGの排除が現実の現実感を画面にもたらすにせよ、決定的に「物を語る」ところの画面はついぞあらわれえず。ラストのランディング、懸命に手動する動作こそは、かろうじて「人間」の、「物語」の動作。かけがえのない「映画」の動作。DSCH, 煽尼采, Orpheus, Sigenoriyuki[投票(4)]
★4シン・ウルトラマン(2022/日)太陽は50億年後に膨張して、地球はその膨張に呑み込まれて消滅する。 [review]DSCH, けにろん[投票(2)]
★3さかなのこ(2022/日)よい意味で、昼日中の休み時間の様な、浪漫的で牧歌的な空気をまとう、のん推しではないけどやっぱりのんならではの映画。「男か女かはどうでもいい」。本当は、誰もがそうだったのかも知れない、本質的な意味での「子供」。走る子供達の姿には、『トリュフォーの思春期』の冒頭を想起した。[3.5] [review]けにろん, ぽんしゅう[投票(2)]
★4マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985/スウェーデン)北欧独特のながく柔らかい光線。 [review]モノリス砥石, irodori, けにろん, 鵜 白 舞ほか11 名[投票(11)]
★3ハート・ロッカー(2008/米)やっぱりそれはアメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の映画。「愛国心」という幻想に素直に自己を同一化出来なくなったアメリカ人の自己愛(自己憐憫)の行方。 [review]おーい粗茶, 寒山拾得, ハム, Orpheusほか6 名[投票(6)]
★4トップガン(1986/米)物語は定型の紋切型でも、こまやかな描写=演出は卒なくしかし確かに映画を映画に仕立てあげるかに見える。僚友の死に際し、相貌を飽くまで鏡越に捉えるに留まる構図、激励を飽くまで逆接として語るに留める台詞、そのさりげない節度。青年の「帰還」と「帰属」の物語としての細部と挿話の反復的な配置。空中戦はさすがに錯綜的だが、見分けのつくかぎり筋書も見て取れる。素直に面白い。ゑぎ, 週一本[投票(2)]
★3関ヶ原(2017/日)ビジネスマンや経営者の群像劇に見えてしまうのは、やはり「間」や「タメ」を敢えて排したのだろう演出による。その為に失われたように見えるのは人物同士の内実あるドラマ。象徴的なのは主役たる家康と三成の間にさえまともな視線の切り返しがないこと。それも“敢えて”だろうが、結局決定的場面ナシの印象に至る。ジェリー, DSCH, けにろん[投票(3)]
★3シェイプ・オブ・ウォーター(2017/米)何と何がどうなっても構わないのだが、半魚人の彼と唖者の彼女が「愛し合う」ことになる決定的な場面・挿話に欠けている。怪物と人間が男と女の関係になるのに、想定されるイメージを画面の中の実存が内から突き貫き物語を転回させるような瞬間がなければ、人物の相克に真実は見出せない。その意味で迫害者のキャラクタリゼーションのほうが豊か。〔3.5〕おーい粗茶, 緑雨, ぽんしゅう, けにろんほか5 名[投票(5)]
★4孤独な場所で(1950/米)照明で目に焦点を当てる手法は色の黒みと陰の暗さが映えるモノクロームの世界でこそ活きる。それがボガードグレアムの心象を暗黙に対照的にあぶり出すが、とくにグレアムのそれは、慕情(信)と猜疑(不信)の狭間に宙吊りにされる曖昧さを湛えて、ふと『裁かるるジャンヌ』のファルコネッティの肖像をさえ想い起こさせる。映画の映像は実在と仮象の狭間で痙攣的に蠢動する瞬間に最も艶めく。寒山拾得, 3819695, ゑぎ[投票(3)]
★2夜空はいつでも最高密度の青色だ(2017/日)「不健全」な死の観念を精神の自慰として玩弄するのは、いつも溌剌たる「健全」な肉体(石橋静河)を実存する若者こその特権なれど、此処では一足飛びに観念化する言葉の断章はついに対話に形成され得ず、つまり肉体化(実存化)され得ず、ためにドラマとして見る者の腑に落ちることもない。時代的な風景の中に若者の姿を置いて見せるあのショットこのショットのセンスは昔日のATG映画のように浮き足立つほかなく。ペペロンチーノ[投票(1)]
★3二十才の微熱(1992/日)からっぽ青年。 [review]寒山拾得, ことは, kiona, 蒼井ゆう21ほか7 名[投票(7)]
★3モスラ(1961/日)モスラを巡るイメージ群は美しい。が、シナリオが弱い。ことが悪人の自己都合だけで悪化していく(そしてそれにしては被害は甚大だ)。つまり悪人の自己都合はそのままシナリオの都合だったりする。けにろん, Myurakz[投票(2)]
★4偶然と想像(2021/日)演劇ワークショップ三様…みたいな。 [review]ぽんしゅう, セント[投票(2)]
★4元禄忠臣蔵・後編(1942/日)何気なく台詞を語る役者から他の台詞を語る役者へと橋渡し的にパンする画面、その狭間にはとくに何も映すべきものも映っていないが、極論としてはそこにこそ映画があるような感覚もしてしまう。ファントム・ライド的表象とは似て非なる、物語や世界の実在性を担保するモノ。ゑぎ[投票(1)]
★4元禄忠臣蔵・前編(1941/日)映画の画面にも天と地、手前と奥行き、上手と下手といった演出的な空間性があるということは、たんに約束事としてだけでなく、それが重力の束縛を受けた人間達や事物を被写体にしているという現実にこそ基礎を置いていたのかも知れない、なんて思わされる画面が続く。ゑぎ[投票(1)]
★4顔のない眼(1959/仏=伊)顔を剥ぐ、顔を張る。見えるものと見えないものを隔てる白い皮膜。顔を失うということは、魂を失うことなのか? グロテスクでもあり、美しくもあり。ゑぎ[投票(1)]
★3ブレードランナー 2049(2017/米=英=カナダ)ハリソンさんのあたふた、ドタバタ、ケーハクなニヤケ、それこそが街の片隅、裏側を駆けずり回り、這いずり回る人間デッカードの実存そのものだった。世界の命運や探求の問答とは無縁に刹那の生を走り抜けることの自由こそが肯定されたオリジナルの作劇が、スピルバーグA.I.』的に肥大化されることでむしろ矮小化。Kの造形は徹頭徹尾そのままであらざるを得ない悲哀へも愛嬌へも突きぬけず。週一本, けにろん[投票(2)]
★3仄暗い水の底から(2001/日)重く冷たく、圧し掛かるように落ちてくる水。巨大な廃虚に化けたマンション。極めつけに川井憲次メロ。 [review]けにろん, わっこ, ペペロンチーノ, kionaほか6 名[投票(6)]
★3今年の恋(1962/日)プチブル子弟の大学院生と料亭の美人娘、若い男女の恋愛喜劇。御仕合せな正月映画。“ウェルメイド”とはこういうもの。けにろん[投票(1)]
★3Sweet Rain 死神の精度(2008/日)浮世離れした死神というキャラクターが日本離れした金城武と妙にシンクロしているのが面白い。ただ、ジミOL小西真奈美に非常に萌えた自分としては、若い彼女とのエピソードだけで押し切って欲しい気もした。 [review]ダリア, セント[投票(2)]