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[コメント] みなさん、さようなら(2003/カナダ=仏)

終わり良ければすべて良し。
tora

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







何も予備知識無しで観たので、"Les Invasions barbares"という原題からフランス作品だと思ってました。ケベック州が舞台だったんですね。

仲違いしている父子にありがちな愛憎劇も適度に抑えてあり、この父子を軸にして、逝く人と見守る人達との関係が穏やかに描かれています。我々の感覚からすると、ちょっと露骨な猥談も飛び出しますが、それは愛嬌ということで。

終盤で過ごす湖畔はサン・ジーン湖周辺でしょうか。ここで愛すべき人達に看取られながら、静かに主人公は終焉を迎える。理想的過ぎる最期ですが、大袈裟ではない描写が好ましいです。

住む場所や気持ちがどんなに離れていようと、家族の間で最期に交わす言葉には無駄がないんですね。というのも、そもそも言葉で表現できることなんて限られるわけで。そこが描かれているのは本当に良かったと思います。

終わり良ければすべて良し。父はあの一言が言えて、息子は最後にあの一言を聞けて幸せでしたね。大泣きの大感動作ではありませんが、とても心温まる物語でした。

※息子の嫁さんが一瞬、マリエル・ヘミングウェイに見えましたね。   ヘロインを打つ彼女の仕事、まさか同業とはw

(評価:★3)

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