[コメント] アマデウス(1984/米)
天才とそうじゃないものの違い、それは一発変換できるかどうか・・・。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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でも、天才として頂上に孤立していることもつらいと思う。だから、死の直前で、唯一自分の才能を完全に理解できるサリエリに心を許したのだろう。
映画として現実的に観ると、脚本的に詰めが甘い。特にサリエリの立場が曖昧。アマデウスに対する殺意がどれほどのものなのか?特に、アマデウスの死の直前、二人の間には友情が芽生えたかのように思える。しかし、サリエリは、冷酷にアマデウスの体力を奪うためか、あるいは傑作の生まれる瞬間に立ち会える興奮からか、アマデウスの体調を気遣うそぶりは無い。また、老サリエリが苦しんでいるのは「天才」を殺したことであり、アマデウスという一個人に対してではないように見える。こう考えるとサリエリって嫌なヤツ?でも、観客はサリエリに共感する。そのあたりが中途半端に感じられてならない。もったいない。
あと、ハリウッドの教科書どおりって感は否めない。それが悪いと言うのではなく、無難な構成・演出ではプラス要素にはならない。だから5点はあげられない。
と、偉そうに書いているけど、こんなに長いレビューを久しぶりに書いたってことは、それだけいい作品だってことです。
なんてフォローしたところで、本当の天才の作品っていうのは逆に脚本がどうとか書けないような、私たちの思考を超越したところで「すげえ!」って感じるものだと思うからこの作品は(以下略)。
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