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[コメント] ウォーターボーイズ(2001/日)

男じゃないとわからない(であろう)部分と、女の子じゃないと楽しめない部分とがあって、結局、どっちも100%楽しめないのでは?と思った。

もともと矢口史靖はタイプではないんだけど、彼の個性は結構認める部分があった。でも、この作品に至っては、王道ってゆーか、ステレオタイプというか、あえてベタに走った感じで矢口史靖って感じがなかった。なんか、普通だった(今までと違って、主人公が男だというのもあるかも)。それが残念。矢口ファンでもこの映画の評価は低いというのも納得。

それと、肝心のラストのシンクロ。思ったより地味でがっかり。いや、いいんです、期待しすぎた私が悪いんです、シンクロ経験のない若手役者たちががんばって練習してあそこまでいったんだから、しかも秋も深まった寒い中練習していたドキュメント見てるし、アレで十分すごいと思います、でも・・・。

こういうコメディで場内全体が笑いに包まれるのは好きなんだけど、たまに「ここで笑う俺ってどう?」的にわざと人があまり気づかないようなポイントで大声で笑うひとって苦手なんです。今回、偶々となりの女性がそんな感じで。シンクロシーンでは拍手までするし。いや、これも私の心が狭いのが悪いんだとはわかってるんですが、気になってしまうのです。正直、これがなければもうすこし評価が変わっていたかも。

などとネガなことばかり書いてますが、面白かったですよ。観客動員も好調だったようで、良質の邦画が増えるのはうれしいですし。なにより、私より先に席を立つ人がいなかったことがこの映画の良さの証明だとおもいます。

ただ、この手の映画は時間に対する耐性が無い。10年後にどれだけの力を維持しているだろうか。いずれ記憶の奥に埋もれていくようなら、それは観客を楽しませるための道具にしかすぎないのでは。このへんが、妄想倶楽部さんが「テレビドラマ」といってる点の、私なりの視点です。・・・まあ、道具も重要だけど。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] トシ[*]

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