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[コメント] エリン・ブロコビッチ(2000/米)

自分が認められて必要とされることが、一番人を前向きにさせる原動力なのだと改めて示された。スカッとする女性映画(2001年8月5日)
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環境映画祭という特別企画で1年遅れでスクリーンで見ることができた。 ソダーバーグは見事な手腕で、エリンという女性のサクセスストーリーを嫌味なく仕上げている。これは痛快なサクセスストーリーで、なお且つ、女性が共感を持てる女性映画でもある。

金なし学歴なし職なし夫なしの状態から大胆にも弁護士事務所に押し掛け就職し、優しい子供好きなパートナーを得て、理解ある上司に恵まれ、クライアントたちに信頼を寄せられ、調停で史上最高額の示談金を企業に支払わせるまで、非常に痛快である。しかしその陰には子供との時間がとれない、子供の面倒を見てくれているパートナーとの関係が危うくなるなど身につまされる問題が噴出する。

仕事と家庭の問題に悩みつつをそれを乗り越えていく姿と、そして何より豪快な主人公の生き方に元気をもらった気がする。赤ん坊が初めて言葉を発した記念すべき日に家にいられなかったことや、仕事を持つ母親に反感を感じていた幼い息子が、母親の仕事で救われようとしている子供の存在を知り、母親を応援するようになるくだりには、幼い子供を抱えて仕事を持つ女性は共感を覚えるはずだ。

そして、エリンがパートナーのジョージにミス・ウィチタだった事を告白するシーンと、仕事を辞めてほしいと言うジョージに次のセリフを言うシーンがこのサクセスストーリーの裏に葛藤があったことを示し、深みを与えている。 For the first time in my life, I got people respecting me. Please, don't ask me to give it up. (生まれて初めて私に敬意を払ってくれる人たちに出会ったの。どうか仕事を諦めろなんて言わないで) (2001年8月5日)

(評価:★5)

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