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Linusさんのコメント: 更新順

★4クロエ(2001/日)「覚えている記憶と忘れてしまった記憶のどちらが大切なのだろう」と書いてあったのは、誰の本だっけ?どんなに記憶を手繰り寄せても思い出せない。〈映画を観る〉とはなくした断片を埋める作業なのかもしれない、とふと考える。岡崎京子とはまた違ったボリス・ヴィアンの世界が、頭をぐちゃぐちゃにする。[投票]
★5キッズ・リターン Kids Return(1996/日)A監督が言った。 「成功できない奴はチャンスに鈍感」 [review][投票]
★4闇の子供たち(2008/日)真っ暗闇のゴミ袋の中から少女が顔を出した時、ポッカリと空に浮かぶ丸い月は、 光り輝くものに見えたことだろう。本音と建て前で生きて行くのは、大人社会では必要かもしれない。だからと言って、その二重構造を貧しい国や子供に押しつける鈍感な人間にはなりたくない。隣で観ていた小学生の女の子は「くわえろ」と強制するシーンで目を背けていた。トラウマになりそう…。[投票(2)]
★5ぐるりのこと。(2008/日)さなぎ(自主映画監督)から蝶(職業作家)になった橋口亮輔。&それにまつわること。 [review][投票]
★5ラヴソング(1996/香港)ずっと一人を想い続けられたのは、苦楽を共にして生きた同志だったからだ、と思う。 自分や相手が何者になるかなんてわからないし、夢や理想を語り一生懸命生きること で満足できた貴重な時間。それらを共有し一緒に笑って歩いていけると思えた人を失う哀しみは、ただただ切ない。幸せか不幸かの選択をしたかは、後でしか気づけないのかも。[投票]
★4ドリームガールズ(2006/米)小さなことが 大きな光になっていくような よれよれの幸せを追いかける もうニ度と 貝の中に閉じこもる ことはしたくないから ナナメの風の中 まっすぐに君を見る 現は見つつ夢から覚めず 目と目で通じあえた時を 信じたい   [投票]
★4人のセックスを笑うな(2007/日)人の体には口という磁石がついているかのように、N極の男とS極の女のくちびるが、 くっつきあう。けどそれは鉄の塊のような冷たくて固いものではなく、赤くてぷよぷよしているから、いただけない。ネコの舌みたいにザラザラしていたら、こうも二人は、病みつきにならないだろう、ってくらいのキスの映画 [投票(2)]
★4性賊 セックスジャック(1970/日)実録・連合赤軍』公開前オールナイトイベント(渚ようこLIVE付き)にて観賞。秋山未知汚さんが初々しいな〜。連合赤軍は制作費を少し出してるので監督からありがとうと言われた。今までタダ飲みさせてくれた美味しいワインの代金と思って下さいって感じだけど。ヒットすると良いですね!エキストラ参加できなかったのは無念。[投票]
★4死の棘(1990/日)島尾敏雄の原作も読んだが、一緒に暮らしているのに、なぜミホが壊れてしまったのか 理解に苦しむトシオに、イライラした。なんて、男って鈍感なんでしょう。文学には向き合うが、目の前にいる人とは向き合わないってことかしら? 大切に想う心を無神経な気持ちでズタズタにされ続ければ、人は悲しみのあまり壊れるよ。[投票]
★3ホテル・ニューハンプシャー(1984/米)「この世で与えられるあらゆる機会をとらえること。たとえ機会が多すぎてもだ。いずれ機会はぱたっととまってしまうもんなんだからな(原作のセリフより)」チャンスって言っても打席に立てるくらいのチャンスだよ。たった1回のチャンスでヒットが打てるぐらいの実力は身につけておいて、と言われたことがある。心に刻もう。[投票(2)]
★44分間のピアニスト(2006/独)ピアニストが主人公の映画は、古今東西あり過ぎて、それだけで食傷気味なところが あることは否めない。しかし老いた女と若い女の、才能を媒介にしたエロティシズムを描いた作品となるとナイのではないか? ラストのジェニーの怒りを表現した演奏は、 それだけで魅せるし涙が溢れた。わりとエンタメ作風だったのが、意外。[投票]
★4はなれ瞽女おりん(1977/日)生きるために堕ちたというのは、おりんのような女性だ。女というジェンダーと盲目という哀しい性(さが)を背負ったがために、男たちの食いものにされただけ。平太郎だけが、彼女の神秘的な美しさや穢れを知らぬ心根を見ぬき、大切にしてくれた。無垢であることが、二人の運命を少しずつ狂わせ、純情可憐は黒いカラスの餌食となる。 [投票(1)]
★3天使のはらわた 赤い教室(1979/日)松尾スズキが風俗嬢に対し「彼女たちは何を諦め、何を手にしようとしているのだろう?」と書いていた。確かに。と納得し、それを知合いの男性に話したら「何も手に入らないよ」と一蹴された。ラストで名美が「(最低の世界に)来る?あなたが」と言うが、マトモな男は同情しても行きゃあしない。稀に蟻地獄に引きずりこまれる人もいるけれど、マ、マヌケなのかしらん? と私は内心ツッコミ入れる。[投票]
★5ALWAYS 続・三丁目の夕日(2007/日)人の心を掴むのは、そこに「大衆哲学」が存在するからだ。「金より大事なモノがある」を今回のテーマにしたそうだが、そんな道徳観は子供時代から刷り込まれた教育であり、全ての人がそれだけでは立ちゆかないことも知っている。淳之介の父や踊り子の同僚は、まさしく私たちの持つ本音の化身。だけど映画は2時間の夢の旅。ひとときの間だけ三丁目の住人になることも正しいあり方だと思う。 [投票(3)]
★4紅いコーリャン(1987/中国)中園ミホさんが「恋愛は交通事故にあうようなモノ」と例えていた。滅多に男の人を好きにならない私が、その事故のような衝撃を味わったことがたった1度だけある。すべての価値観が彼だった。この作品が好きだった。映画が好きだった。記憶力が抜群に良くて繊細で、ストーリーを楽しそうに話してくれた。だから…ずっと映画を愛そうと誓う。 [投票(2)]
★4ポンヌフの恋人(1991/仏)弱視の女子画学生は、自信なさげで頼りなく哀しい目をした青年の、秘めた情熱を肌で感じとった。腕を絡ませた時に、心臓がドキドキと波打つ音を聞いたのかもしれない。瞳を覗きこんだ時に、透き通るような蒼い海が広がっていることに気づいたかもしれない。恋はある日突然、打ち上げ花火のようなロマンティックの花を咲かせる。[投票(2)]
★5台風クラブ(1984/日)10年ぶりに再見。犬神家の一族の湖に刺さる2本の足→台風クラブのラスト 台風クラブの三浦友和のダメ男っぷり→松ヶ根乱射事件のダメ父(山下監督も台風クラブが好きらしい。足のからませ方なんて、まんまだ…)映画って連綿とパーツが続いていくのですね。オモろっ![投票(1)]
★4松ヶ根乱射事件(2006/日)ダメ男「つうかさ。お前、なんでパンツ脱いでんの?」白痴女「はい。新珠三千代に似てるっていうから」男、爆笑。「新珠三千代(※主演作『洲崎パラダイス 赤信号』 in1956)って誰だよ。知らねー」という会話が、個人的に笑いのツボだった。日常の歯車が少しずつズレ、平凡な男の心が壊れていく状況は秀逸。[投票]
★5転校生(1982/日)8ミリのレンズ越しに覗く彼女は、かつては〈ボク〉だった人。まるきり正反対の性格で、名前が少し似ているだけの、ただそれだけの存在。最初に肉体を、次に心を奪われる。それが二人にとっての恋だということも知らず。やがて海に沈む夕焼けだけが、少年と少女の淡い気持ちを、キレイな夏の色に染めていく。[投票]
★5キサラギ(2007/日)前半、何気なく紹介されている小道具の一つ一つが、後半、怒濤の伏線としてやって来る。まさに気が抜けない映画であり、緻密な構成&サスペンス(どんでん返し)で貫かれたシナリオ。良いホンに出会うと、役者さんは必ず宝石のようにキラッキラッ輝いて見えるから不思議だ…。[投票(1)]