★4 | 2046(2004/中国=仏=独=香港) | 男は自分の孤独や虚無感を一瞬でも忘れるために、女と遊ぶのかもしれないが、女は美しい顔と残酷な心をあわせもつグロテスクという甘い蜜に吸い寄せられる。物語はまるで、灯籠に群がる蝶々の華やかな饗宴。つまり男と女も〈なにもない〉ことに幻想を抱いて生きていくしかない、ということ。それを人は愛と呼ぶだけ。 | [投票(2)] |
★4 | アイデン&ティティ(2003/日) | 「♪やれることをやるだけさ だからうまくいくんだよ」中島役の峯田くんがハマり
すぎ。獅童くんも大森くんもマギーもめちゃめちゃスピード・ウェイな感じで良かった。しかし何故に不思議ちゃん女みんな、グレイトフル・デッドのクマさん持ってるの?私も持ってるけどさ(笑)。 [review] | [投票(2)] |
★4 | I am Sam アイ・アム・サム(2001/米) | 私たちは、出尽くした物語の世界を生きている。斬新なアイデアなんて、世界中どこを探したってもうナイ。ただ元ネタをどう時代にコミットできるかのようにリアルに描くだけだ。元ネタ『クレイマー、クレイマー』と比較して。(クレイマーのネタバレあり) [review] | [投票(2)] |
★4 | 刑務所の中(2002/日) | 音楽はコンポステラ。映画の中のテレビCMには、崔洋一監督本人が出演。端役に林海象監督、雑誌のモデルに浅野忠信くんだとか。なんてマニアックな。もう滅茶苦茶笑ったよう〜。ツボ入りまくりだもん。(ガロ系漫画原作登録されちった。やべぇ〜、レビュー書かないわけにはいかないでしょ) [review] | [投票(2)] |
★4 | シカゴ(2002/米) | 楽しいことに〈理屈〉を持ち出すのは野暮の極み。祭りに参加するには、頭の芯から〈感覚〉に没頭し、音楽を酸素だと思って大きく吸い込む。やがてそれがエネルギーに転化し、踊りだしくなるのは確実。そうなりゃ、あの女優二人の躍動する肉体が、〈美〉であることを認めざるをえなくなるでしょう。 | [投票(2)] |
★4 | 汚れた血(1986/仏) | 彼と彼女の間には、常に、目には見えない硝子が一枚はさまっている。触れたくても触れられないもどかしさ。リリカルな煌めく台詞の数々。
夜の暗闇とぼんやりとした朝焼け。そして彼女の白い頬についた、真っ赤な彼の血糊。その鮮やかな色と疾走感に、胸が苦しくなる。 | [投票(2)] |
★4 | 水の中の八月(1997/日) | 魚になりたい女、転校少女、料理しない姉、ブラジル人とつきあう父、覇気のない教師、在日朝鮮人、犬と暮らすホームレス、説教かますAV屋の店主……エトセトラエトセトラ。子供でもなく大人でもない少年は、その間隙を、ジグザグと自転車で縫っていく。 | [投票(2)] |
★4 | L.A.コンフィデンシャル(1997/米) | [もてる男の定理]→ [review] | [投票(2)] |
★4 | 彼女を見ればわかること(2000/米) | 人前でワンワン泣ける人というのは羨ましい。この映画にはそれができない女たちの物語が詰まってる。“自立”とか“気が強い”という言葉で外堀を埋められ、誰にも頼れなくなってしまった女たちの悲劇。だから「♪泣くのはイヤだ。笑っちゃおう。進め〜」 | [投票(2)] |
★4 | サタデー・ナイト・フィーバー(1977/米) | 仲間たちとの乱痴気騒ぎは楽しいけど、誰かを差別しなくちゃ自分を保てない世界にだんだん嫌気がさすトニー。今は音楽にノッて踊って憂さ晴らしをしてるけど、ある出来事で一変する。子供から大人になる瞬間なんて、いつの時代も同じなんだね。 | [投票(2)] |
★4 | アンジェラの灰(1999/米=アイルランド) | ash(名)1:灰、灰がら 2:遺骨、遺骸 [review] | [投票(2)] |
★4 | ヒポクラテスたち(1980/日) | 大森一樹監督の理想(ヒポクラテスたち)と現実(シュート!)。
関係ないですが、お医者さんは、モンモン入ってる人を手術する時、絵柄があうように縫うそうです。めっちゃ緊張するとか。ほんまかいな! 清順さんと治虫氏、いい味だしてますねぇ〜。 | [投票(2)] |
★4 | 書を捨てよ町へ出よう(1971/日) | 寺山修司には、1日1冊本を読んだとか、昼食も意図的に毎日違うメニューを選んだ…なんて逸話がある。そんな寺山シェフが、知識・官能・青春・劣等感・マザコン・都電(東京)・怒り・うさぎを食材にごった煮スープを作りました。うーん、美味。 | [投票(2)] |
★4 | ボーイズ・ドント・クライ(1999/米) | 戦後教育の最大の欠点は、子供の頃から女の子は男の子と同じだよと言って勉強(進学)させたくせに、社会に出れば、あれは建て前だってと掌を返すこと。ただただ〈女〉であることに居心地の悪さを感じてしまう…。男の子願望強いのも、性同一性障害なのかな? | [投票(2)] |
★4 | 愛のコリーダ(1976/日=仏) | 神代辰巳が唯一嫉妬したのがこの映画だそうだ。藤竜也のヘラヘラしてるとこが『黒い十人の女』のカゼさんみたいで、ニクタラシイ。 | [投票(2)] |
★4 | 弾丸ランナー(1996/日) | サブ映画にハズレなし。ダメだぁ〜サブにやられる。…と空(クウ)に手を伸ばすワタクシ。弾丸ランナーで走り、MONDAYで踊り、アンラッキー・モンキーで叫び、ポストマン・ブルースでぼける堤真一。あなたは一体何者なのですか? 目が離せない…。 | [投票(2)] |
★4 | 穴(1957/日) | 個人的に和田夏十にハマッてしまった。久里子亭は、市川監督と和田さんの
共作の時に使うペンネーム。もちろんこれ、アガサ・クリスティーのもじり。 [review] | [投票(2)] |
★4 | Helpless(1996/日) | 浅野忠信がNIRVANA(涅槃)のTシャツ着てる。伊佐山ひろ子出てる。
…だけの映画かと思ったら違かった。何故『EUREKA』にのめり込めなくて、
Helplessは良いと思ったか考えてみました。(EUREKAのネタバレもあり) [review] | [投票(2)] |
★4 | はなれ瞽女おりん(1977/日) | 生きるために堕ちたというのは、おりんのような女性だ。女というジェンダーと盲目という哀しい性(さが)を背負ったがために、男たちの食いものにされただけ。平太郎だけが、彼女の神秘的な美しさや穢れを知らぬ心根を見ぬき、大切にしてくれた。無垢であることが、二人の運命を少しずつ狂わせ、純情可憐は黒いカラスの餌食となる。
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★4 | バベル(2006/仏=米=メキシコ) | 野外で自慰する男の子→抑制がきかない。バレーで退場する少女→化け物見せる気の強さ。通訳に金を渡そうとするアメリカ人→金で片づくと思ってる? エピソードによって、キャラクターを表わす積み重ね。砂漠から東京の雑踏。音のある世界から無音に。不幸のドン底と結婚式。映像の対比と抒情性。人に触れたいという孤独感。とても繊細な肉感的映画。 | [投票(1)] |