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[コメント] KIDS/キッズ(1995/米)

80年代のNYは、メープルソープ、キース・ヘリング、バスキアなどの芸術家を輩出した。例えばメープルソープは過激であればあるほど、人々の注目を集められることを知り、同性愛者となった結果、エイズで死んでしまった。
Linus

彼の後年の写真は、エイズに侵された人間の冷徹な目で、〈生(性)と死〉が、ある種の静謐さでもって撮られている。つまり一時期、芸術家にとってエイズがテーマとなりえたのは事実である。しかし今となっては、それは風化されているように思える。(いや本当は風化させてはいけないのだけれども…)この有名フォトグラファーである監督が、エイズと芸術をミックスした映画を撮るんだ! というコンセプトのもと、作ったことはわかっても、なんだかどうも空回りしているようにしか思えない。 女の子の裸がバルテュスの絵を連想させようと、なんだかとってもスカスカ感があるのは、どうしてだろう? たぶんそれは、コンセプト重視のテーマ主義に陥っているからかもしれないし、過激さが目新しい時代ではなくなってることも、スカスカ感に拍車をかけているのかもしれない。

(評価:★3)

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