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[コメント] 道(1954/伊)

ずっとこの映画が、なぜ心に響くのか上手く言葉にできなかったけど。
Linus

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ジェルソミーナは、貧しい家の長女。親のためにお金で買われます。 一緒に生活する男は、野蛮で無骨で優しさのかけらもありません。 でもジェルソミーナは、少しずつ彼を好きになります。しかし彼は、 他の女と寝ます。自分を抱いてくれません。ジェルソミーナは 嫉妬し、女として失格なんじゃないかな?と落ち込みます。でも自分の顔は ブサイクで役に立たない女だから仕方ないのだと諦めます。彼女は、 一生懸命我慢をし文句を言いません。そんな時、ふっと素敵な男性に 出会います。一緒に生活しようと思えば、逃げだせる状況。でもジェルソミーナは、ザンパノ一人にするのは可哀想だからと、彼を捨てることが できなかった……。

一人の女が、一生懸命尽くしたにもかかわらず運命の歯車はズレていき、 そして結局男のエゴイズムによって捨てられる話。

男は思い出の中に生き、女は現実を生きるそうです。

ザンパノは、ジェルソミーナが思い出になった時に、初めて後悔し彼女を 愛したんでしょうが、女は、今、そこにいる〈あなた〉が好きなんで あって、別れた後、思い出の中に封印され過去の女として愛して貰っても 全然嬉しくないのです。この映画が50年たっても名作になってる理由は、結局、男と女の関係が変わってないってことなんでしょうね。それって、本当は良くないことなのかもしれないけど。

(評価:★5)

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