コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] フォー・ウェディング(1994/英)

詩にやられた…!
ネーサン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







日本語タイトルからは省かれてしまった「葬式」でのスピーチが圧巻でした。 W.H.オーデンの「FUNERAL BLUES」。 すごい詩です。

葬式シーンがシリアスなのは当然なのですが、 なんていうか、感動したんですよ。 言葉って、すげーなぁ、とか、いまさらに。 とくにぐぐっと心にしみたのは、 冒頭と、

Let aeroplanes circle moaning overhead Scribbling on the sky the message He is Dead.

のところと、

He was my North, my South, my East and West, My working week and my Sunday rest, My noon, my midnight, my talk, my song;

ここら辺ですね。 短い詩で、言葉も平易なのですが、ものすごいパワーがある。 W.H.オーデンのリンクのさらに上のディレクトリからは、 膨大な英語詩が検索できて、それもまた楽しめます。 お気に入りに追加しちゃいましたよ。

さて。 葬式話が長くなりましたが、 この映画の醍醐味は、結婚式にまつわる軽やかな脚本と、ちょっとくたびれたヒュー・グラント の演技ですからね。 笑いもたっぷり。 感動もたっぷり。 しかもさらっとした感触。

おすすめの一作。

ところで。 英国国教会の賛美歌を聴くと、 反射的にモンティ・パイソンのスケッチを思い出してしまい、 それだけで笑えてしまいます。

Mr.ビーンのローワン・アトキンソンが脇役で出てたりしたし。 コメディの部分も、きっちり仕事してあるのですよ。 素晴らしい。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)movableinferno[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。