現実の母親とは、もっと凶暴で原初的で力強いものである。 ナンタッテ、自分の全細胞（と、自分の命を）を賭けて、「この子はワタシの子！世界中で一番大切なただ一つの命！！」と毎日叫んでいるようなモンだからな。 こんなヌルい母親はイナイ。

第一、子供を一人で置いて危険なバッグとふたりっきり（？）にする神経が信じられない。 母親の本能として、危険から子供は絶対的に遠ざけるからだ。 子供も一緒に屋上まで連れて行って、自分だけ給水塔に登り、子供は下で待たせておいて、「母ちゃんが帰ってこなかったら110番に電話しなさい」と言い置く。 で、給水塔の中にいるみっちゃんには「今、オバチャンが見つけてあげるから安心しなさい」と言う。 コレが大人の対応である。

イヤ、それ以前にこんな管理の悪いアパート、毎日管理会社と管理人に苦情電話攻撃して、担当者をノイローゼに追い込むのが先だな。 コレが社会的に一人前ってこった。

ソレと！あの最終的に子供よりみっちゃんを選んだという形に見える（子供の側からすれば）のはいかがなモノか？ 「自分を犠牲にして娘を守った」って事なんだろうけど、あんな姿を子供の前で見せるのはイケナイ。 アレでは娘の心にトラウマを残す気がする（「お母さんはワタシより、幽霊を選んだんだ」と思わないか？） ん〜〜、まあ、『雨月物語』？とかも思ったりして。