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[コメント] メッセージ(2016/米)

言語学者は大して頭の良さそうなことはしないし、理論物理学者に至っては全く理論物理をやらないという、つまり私が期待していたハードSFでは全くなかったのだけど、テッド・チャンの原作「あなたの人生の物語」にはない諸々の小ネタと、そして音楽が素晴らしく、たいへん良い映画になってました。(レビューはオチに言及)
月魚

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







話の構造は時間SFネタでおなじみ「循環参照」で、それを例えば異星人の円環文字や娘の名前にも反映させていたり、映像化は難しいだろうなと思っていた時制の混乱も上手に編集で表現できていたりと、同じようにハードSFを観に行ったら感傷的なご家族話でがっかりした『インターステラー』とは大違いでした。本作は感傷におぼれず最後まで乾いた冷静さを貫くことで、「予知された未来にあらがわない、けど自分の意思で強く生きていく」という気持ちががっつり伝わってくるからかもしれません。

ただし『ゼロ・グラビティ』で原題「グラビティ」こそがオチそのものだったというのと同じで、この映画の原題「Arrival」は「異星人の到来」で始まりつつ「出発点への到着」で終わるという、そいういう円環を構成するタイトルなので、邦題を考えた人には猛省を促したいですね。あたしゃ最後にタイトルがでてきたところで大泣きしたよ。

あと、娘の絵にカナリアが描いてあるのも好き。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)Orpheus ぽんしゅう[*] けにろん[*] deenity[*]

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