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[コメント] シン・シティ(2005/米)

吹き替え版で大失敗
佐保家

小さい頃からテレビで映画を見て育ったせいか特に字幕版に固執することがなく、むしろ画面に集中できると言うことで吹き替え版が好きでよく見てるんですが、今回はコレが大失敗。

これの前に観た『300』でも感じたのですが、同じフランク・ミラーのこだわりからか両作ともに非常にモノローグが多い作品でした。個人的な印象では各メインキャラの音声のうち半分以上がモノローグなんじゃないかと思うくらい。

漫画では台詞とモノローグは吹き出しなどを使う等で視覚的にも別の表現をしてあるので、声なのか心理描写なのか読んでいる側も区別がする事ができます。が、この映画ではモノローグも台詞も同じ役者の声で読み上げられるので、口が動いているかどうか以外では判別がつきにくくなってます。さらに吹き替え版では当然日本語が使われてるんですが、普段の生活では喋り言葉としてのみ使われているんで、直感的に台詞として理解してしまいモノローグとの区別ができなくなっちゃいました。結果、本来の設定では寡黙であろうキャラもお喋りで軽いキャラに見えてしまい画面が醸し出すハードボイルド的な雰囲気と相殺してしまう事に。ただ、一言も言葉を発しないケビンとミホの印象については逆に際立つ事になったんで、それはそれで良かったのかも。

字幕版であれば僕自身英語が解らないので字幕を読む必要があり、最終的に内容を理解するまでにワンクッション置かれるんで、この間に脳内で台詞とモノローグとを区別する余地が出来たのかなぁ、と思ったりします。

画面的には良い意味でマンガ的で好みだっただけに、このモノローグ処理のみが引っかかってしまい残念でした。

(評価:★3)

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