[コメント] 原始獣レプティリカス(1961/デンマーク=米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
大学時代のこと。
サークル仲間の友人数名と共に晩飯を済ませ、その後友人と一緒にゲーセンやら何やらで遊んで深夜の街をウロウロ。気が付くともう終電終バスは過ぎていて、結局その友人数名と一緒に、一人暮しをしている友人のマンションへと向かった。
しばらくは皆と雑談をしていたが段々と睡魔に襲われてきた。次第に友人達の口数も減っていく。そして一人、また一人と雑魚寝を始め、起きているのは私一人。「急につまらなくなったなあ。かといってそんなに睡魔はまだ強くないし……」と思い、横になっていた部屋の主に断りを入れてTVを付け、チャンネルをガチャガチャと回し始めた。すると、
『冷凍凶獣の惨殺』
……あっそうだ!これやるんだったんだ! そういえば、以前もこれやってたな。ホントしょうもない怪獣映画だったなあ……また観よう(笑)。
一人で見始めた。淡々と話は進む。そして、怪獣レプティリカスが復活したあたり(30分くらいか?)で友人達がTVに気付いて起き出した。友「……何観てんだ?」荒「海外の怪獣モノだよ」友「どんなヤツ?」荒「まあ観ててくれよ」友人「ふうん」
寝ぼけながらも見始めた一同。そして、ついにレプリティカスが姿を現わした。
一同「……しょ、ショボい!!」
それからはもうブーイングとツッコミの嵐だった。「どうみてもマリオネットばればれじゃねーか」とか「怪獣が人を食べるシーンのアニメは何だありゃ」とか「その割には何でこんなにエキストラがいるんだ」「海が水槽にしか見えねーぞ」「逃げてる人がいるのに跳ね橋上げちゃダメだろ」「あの緑のスライムをどうにかしろ」「最後は怪獣を眠らせただけだろ、死んでないぞ」……等など。映画が終わるまで容赦なく続いたのだった。
そしてようやく映画は終わった。友人達は皆、口をそろえて「最悪の映画を観た」と感想を述べ、また寝た。私も寝た。
翌日、サークルの部室ではこの映画が大ブームになっていた。怪獣映画が話題になってくれるのは嬉しかったが、それがよりによって『冷凍凶獣の惨殺』では……。
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