公開された時から興味はあったんだけど、見に行く気はそんなになくてビデオ化してから鑑賞。

　想像してた感じ（暴力のスペクタクルもの。ショックを与えて面白がらせる、みたいな。）よりも、ストーリーがとにかくしっかりしてて、暴力が見世物になってないし、そういう世界に生きてる人を描いてるんだから、それを描くのは必要だよな、ってあたりまえに思えた。

　カメラ小僧ブスカペ君が、「自分は危ないやつにかかわらんとこー」「真面目に生きたいなあ」「彼女欲しいなー」って思いつつ、文科系な青春を送ってて、見たくないのにどうしても、彼の視界にはリトル・ゼが入ってくる。嫌いなんだけど、なぜか彼はいつもチャンスを与えてくれる。友情とかそういうのではない、違った縁の力で。リトル・ゼっていうのは「神の街」そのもので、逃げたい逃げたいと思いつつ、ブスカペ君が自分の夢を叶えられたのは、そこにいたからなんだろうな。

　映像の切り取り方とか、音楽のカッコよすぎな感じが逆にもしかしたら、古くなりえる可能性もあるんだけど、いい映画見たなーって感じがした。