★5 | ラングの表現主義映画かあ。と構えながら見はじめると、サイレント時代の「名画」と云われても不思議ではない普遍的な端正さを示す画面に却って驚く。だがそれは冒頭だけ。死神ベルンハルト・ゲッケの登場あたりから徐々に陰惨なムードが漂い出し、唐突に「壁」が出現するに至って私は確信する。「傑作だ!」 [review] (3819695) | [投票(1)] |
★4 | フリッツ・ラングの天才性は冒頭の馬車の車室の空間処理だけで露わになる。モンタージュ技術が、その登場から十年経つか経たないかのうちに他のどの芸術にもまねできない映画芸術の最深奥の秘儀であることを明証した奇跡的な記録。 (ジェリー) | [投票(1)] |
★5 | 初期フリッツ・ラングのぶっ飛んだ傑作。まず冒頭で死神が作った「壁」の威容さに早くも瞠目してしまう。裂け目の階段なんか本当に凄いセットだ。 [review] (ゑぎ) | [投票(3)] |
★4 | 現代パートの町の人々の戯画的形相(特に頭髪)。画面を占拠する大壁の先に展開する愛と死の闘争劇。エゴが引き起こす火災スペクタル。この世(日常)にあらざるもの見せるのだという強い意志が伝わってくる。ラングがこのファンタジーに託したのは「驚き」の視覚化。 (ぽんしゅう) | [投票(2)] |
★3 | 私の観たバージョンは、挿入される字幕が多すぎて画面への没入を阻害していると感じた。ラングらしい「球形」「円」のモチーフの見られる中国パートが良い。 (赤い戦車) | [投票] |
★3 | ラングの全盛期はハリウッドにあり、サイレント期の大作はどれもやたら長尺なばかりで大したことがない。本作は本邦の地獄絵、百鬼夜行図みたいな作品。 [review] (寒山拾得) | [投票] |