★3 | 朝子の起こした行為が重量感をもって描かれる。これはエアポケットに落ちてみたいという観客のタナトス願望の大きさにつり合う。老体には強すぎる。こちらは、逃亡の翌朝の防潮堤シーンの青の鮮烈な切なさだけを思い出として大切にしよう。捨てた人間に会ってはならないという実践的教訓は微笑ましいおまけか。 (ジェリー) | [投票] |
★4 | まず、画面造型の特徴から思い返していくと、冒頭は、爆竹をからめた高速度撮影のケレン味に目がいってしまうけれど、それ以上にエスカレータでの、東出昌大−麦(ばく)の背中と、唐田えりか−朝子の正面カットの切り返し、特に、唐田の正面、やゝ俯瞰のカットには唸ってしまった。なんと端正かつ力強い繋ぎだろう。 [review] (ゑぎ) | [投票(8)] |
★5 | 一人の女性の心の綾をじっくりと、時には激しくまた冷静に照射し続ける秀作です。ラストまで一気に観客の心を惹き続ける稀有な映画になりました。 [review] (セント) | [投票(3)] |
★4 | 現実を夢うつつで彷徨う朝子(唐田えりか)に“朝”はもう訪れたのだろうか。許されなくても側にいるだけでいい。それは究極の愛情表現なのだろうか。ただの自己中心的な感情の逃避ではないのか。何故なら愛とはもともと身勝手でエゴイスティックなものだから。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(7)] |
★4 | 理性的な判断ではなく衝動に突き動かされるままに行動するヒロインを描いてるのだが、その振り切れ方の極端さが尋常ではない。まがりなりにも人の情を感じさせる登場人物たちの中で、一人別世界にいるような唐田えりかのモンスター的存在感に震え上がる。 (太陽と戦慄) | [投票(1)] |
★3 | 寝ても覚めてもこの映画の褒め言葉を考えていたら、長大な悪口になっちゃった。 [review] (ペペロンチーノ) | [投票(2)] |
★3 | 主演2人(3人?)を取り巻く、伊藤沙莉、山下リオ、瀬戸康史、渡辺大知らの人物それぞれに見せ場があり、個性を発揮している。脇役をここまで印象的に描き込む映画というのも案外珍しい。 [review] (緑雨) | [投票(2)] |
★4 | 失踪とドッペルゲンガーの合わせ技は徒にリアリズムを混入して境界を突破し損ねた感があるのだが混入物が思わぬ自走をみせる。演劇ネタでの逸脱は地震という掟破りの荒業を馴染ませ淀みがない。描写のコクは随所で見られ別けてもレストランでの邂逅は戦慄的。 (けにろん) | [投票(2)] |
★2 | 困った不思議ちゃんがまたひとり [review] (寒山拾得) | [投票(3)] |