★5 | 阿り忖度無縁の主人公はまあ有りがちだし生を運に委ねすぎで自己矛盾を露呈するのだが、それでも天才である描写が堂に入っている。持たざる者たちの尊厳を大事にして彼ら彼女らのリアクションが命と見定めたのが正解。速度とドライブのかかった理想郷が現出。 (けにろん) | [投票(3)] |
★4 | 何と心地の良い106分間だろう。響のようなキャラは精神のリハビリに最適である。いかに私たちは、妥協し、折り合いを付け、我慢することを強いらえれ、日々をやり過ごしているかを痛感させられる。現実からの“逃避”という映画の効用を久しぶりに思い出した。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |
★3 | 書棚の本をめぐる問答無用のやりとりで、これは本来が「相対」であつかわれる世界に「絶対」をもちこんだらどうなるかと言う話なのだと合点する。故に映画の中のその「文芸」に内実はむしろ無い方がよい。そのかわり映画に内実をこめるのは具体的な被写体としての演者達でこそあらねばならず、映画は光と音のケレンで、それを中心と周縁、即ち絶対と相対の一対一の対決として描き出すに専心する。〔3.5〕 (鷂) | [投票(1)] |
★3 | インパクトあるシーンは予告篇で全部出ており、それらの名所巡り風の観賞体験。天才少女作家が殴る蹴る折る跳ぶ押すのアクション映画。平手友梨奈が睨みや台詞回しの鋭さと重みで成立させる力業と、脚本時点での文学への興味のなさダダ漏れが共にあり。 [review] (煽尼采) | [投票(3)] |