★5 | 走る趣里を、額から血を流す趣里を、のけぞる趣里の眉を唇を喉をただただ見つめてしまう。そんな映画。目覚まし時計が映る度に「ああ、何時かな。寝坊してないかな。」と心配になるけど、そう思ってはいけない映画。 (さず) | [投票(1)] |
★5 | 生きていること以外、何もできない女(趣里)を自然体で受け入れているこの男(菅田将暉)の不思議なスタンスは、いったい何に由来しているのだろうか。憐みや同情、いたわりや思いやりでも、優柔や依存、好奇心やおせっかい、義務や使命感でもなさそうだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(4)] |
★5 | 均衡からウォシュレットで鬱に入り携帯破損で躁に変じる終盤の畳み掛けは文字通り怒涛。そういう女を断罪も寄り添いもしない演出こそが胆だ。数多の世の男と女のなかに凹と凸が噛み合う人たちがいる。そういう偶然と必然を只管に衒いなく真摯に描き切ってる。 (けにろん) | [投票(4)] |
★5 | 本谷有希子さんの作品は演劇ではすこぶる面白いことで定評があります。常に狂気をはらんでおり、見る者を即ジェットコースターに連れて行ってくれる。そして今回は映画です。実に等距離から寧子を見つめています。 [review] (セント) | [投票(3)] |
★3 | 仕事に支障の及ぶ過眠に際して根性論を持ち出すのはネグレクトだろう。それでもなお根性を貫く意味は何か。受難によって自分を特権視した人間が人を脅し始める。これもまた典型的な症例である。特異なのは菅田将暉のシャーマニズムのような対応だ。 [review] (disjunctive) | [投票(1)] |