★4 | デスノート Light up the NEW world(2016/日) | 佐藤信介もようやくメジャー映画で傑作をものにしてくれた。『LOVE SONG』以来15年ぶり。『シン・ゴジラ』がついぞ獲得しえなかった東京の空撮の豊かさ、会議シーンの空間的面白さ。頭脳戦という映像映えしない要素はばっさり切り捨て、視線によるサスペンスとノートにペンを滑らすアクションで魅せるのは映画として極めて正しい選択である。 | [投票] |
★4 | ガッチャマン(2013/日) | 中盤綾野剛と初音映莉子の会話場面において初音映莉子が画面の左の方からフレームアウトした後そのままカットを割らずに1カットで画面の右からフレームインする。まるで阪本順治『座頭市 THE LAST』終盤の殺陣のようである。これがうまい演出かどうかは議論の余地があろうが少なくとも何も考えずに撮っている人間がこのような演出を試みるとは思えない。 [review] | [投票] |
★2 | 日本のいちばん長い日(2015/日) | いつもの原田眞人といえばそれまでだが、とにかく画面の繋ぎ方が雑で話が盛り上がって来たと思ったらその高揚を断ち切るかのように場面が切り替わってしまう。まるで本来3時間以上ある映画をダイジェストで見せられているかのような気分である。1967年版より中心となる人物を絞り物語の背景を丁寧に描くことで話が余計難解になるような脚本を書けるのはむしろ才能といえよう。今後も精進すると良い。 | [投票(2)] |
★3 | 劇場版 MOZU(2015/日) | 『ワイルド7』を評価したことは間違いではなかったようだ。大迫力のフィリピンロケ、やたら凝った照明、画面に横溢する風・煙・水・火花、そして何よりロングショット・ロングテイクで撮られた銃撃戦・カーチェイス・格闘の数々が日本映画史上に残る完成度であることは疑いようがない。しかし脚本の幼稚さ、あるいは監督の根本的な映画的感性の乏しさが原因なのか、素直に傑作と呼ぶことにはためらいを感じる。 [review] | [投票] |