★4 | 三丁目の夕日の誇示を厭わない美術の迫力が江戸たてもの園のような箱庭の密閉感とガジェットの数々で以て、満島ひかりの性欲が自己劇化にしか見えないにもかかわらず、人々の人格が試されている感じを抽出する。 [review] (disjunctive) | [投票(1)] |
★4 | 満島ひかり×苛立ち芝居、贅沢なものを観せてもらいました。お腹いっぱいの幸せ。音楽のセンスがまた良いですね。 (あちこ) | [投票] |
★4 | もう数十年前に読んだ原作だ。いまだふつふつと覚えている。それは夏の熱気である。不倫相手の男に会うために家を訪ねる。もがく女は道路に倒れる。そんなイメージがまだ残像として残っている。土の熱気がいまだ冷めやらぬ。 [review] (セント) | [投票(1)] |
★5 | 『浮雲』ほどの虚無感はないが、激情を押し殺し惰性に覆われた無為な年月を描いて細緻である。坂のある三叉路の古式ゆかしい舞台的使用。仰角アングルのパノラミックな多用。満島の毛穴や鼻汗を際立たせるデジタルの解像度。それらが渾然と並存している。 (けにろん) | [投票(2)] |
★4 | 説明描写を省いた日常感あふれる女と男の台詞の交錯が、人の心の裏側をあぶり出し硬質でひりひりした緊張感を生む。人は思い入れが深いほど、己の感情や都合にそぐわない事象を前にしたとき、愛情と怨嗟の間を二転三転し、行動の矛盾を露呈するということ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票] |